いきなりどうしたんだ、でしょう(笑)。自分でもどうしたんだ、という感じですが、別にどうにもなってませんよ。スタジオジブリの機関誌「熱風」で連載している「風街とデラシネ・作詞家松本隆の50年」の原稿ですね。
50年ですからね。松本さんのデビューとなったバンド、エイプリルフールから数えての時間を一年ごとに辿ってゆくという連載。その年に彼が関わったアルバムを取り上げて書いてます。今書いているのが77年。原田真二の「Feel Happy」のつもりでした。
原田真二と松本隆、というテーマになるだろうな、と思ってたんです。ところがですよ。それだけでは終わらなくなった。どういうことかというと、原田真二さんのデイレクターがその前に手掛けていたのが岡田奈々さん。松本さんとはその時から、ということでした。
え、岡田奈々、という感じだったんです。正直に言うとよく知らない。彼女はアイドルでしたからね。最近、よく出てきますけど、当時、”あっち側こっち側”というジャンルの壁がありました。彼女はもちろん”あっち側”でした。
しかも、レコード会社がニッポン放送系列キャニオンのアイドル専門レーベル NAV。聴いてなかったんです。でも、そういう文脈ですから聞かないわけにはいかない。改めて聞き直したりしておりました。そうだったんだ、ということが色々ありました。
松本さんとアイドルというと太田裕美が出てきますが、全くのアイドルというと岡田奈々さん。彼が、アイドルを素材に何をしようとしていたか、何を変えようとしたかが非常に興味深かったんです。
太田裕美と岡田奈々。同じようなテーマの曲があったりね。でも、アプローチが違う。「木綿のハンカチーフ」のような題材で違うストーリーが歌われていたり。松本さんにとって二人は対になっていたんじゃないか、という仮説を書き始めたところであります。
と、いう予告ですね(笑)。久々、オール原稿DAY、明日もです。無事に着地出来ますか。曲ですね。岡田奈々さんのヒット曲。「青春の坂道」。同じ青春でも太田裕美さんに書いたものとトーンが違います。じゃ、おやすみなさい。