昨日と今日の二日間。新作アルバム「9999」を携えてのアリーナツアー。折り返しを過ぎたころですね。メーカーの方からどちらにしますか、と聞かれて即座に7日でお願いします、といったのは、理由がありました。
今回の再結成のきっかけになったのが、吉井さんがロンドンでストーンズのコンサートを見て「もう一度バンドを」とメンバーに一斉メールを送ったところから始まっている。それが7月7日だった、彼は新生イエローモンキーの「バースデイ」と言ってました。
折角見せてもらうのだから、意味のある日の方がいいということで。ただ、吉井さん、面白い話をしてましたねえ。この7月7日というのは、実は作り話だった、と明かしてました。でも、それは会場にいた人の「お得エピソード」ですからここでは書きません。
新生イエモン。アルバム発売時のインタビューでも「新しい俺たちを見て欲しい」と言ってましたけど、スケール、大きくなりました。堂々たる風格が備わってきました。それでいて色っぽさには磨きがかかってました。
アルバムがそういうアルバムでしたからね。アメリカンロックの土台感。重心が低くて野太い。それでいて躍動感もある。ドラムのアニ―とベースのヒーセのグルーブが以前とは格段の力強さ。そこに吉井さんとエマさんの妖艶コンビが花を咲かせる。
バンドそれぞれの個性と全体のバランス。バンドだから生まれる相乗効果。若いバンドにはない安定感。外国のバンドにもない湿り気と情感。バンド名そのものでもある日本のロックバンドでした。日本にイエモンありという存在感。大人の良さですね。
実は、昨日のセットリストを見て行ったんです。いつもは見ないんですよ。どっちかと言えば「見ない派」。次がどんな曲かを分からない方が楽しい、と思う方、だったんですが、見たんです。何だろう、直感というか、予感がしたんですね。
だから分かったわけです。昨日のセットリストと全然違った。え、これで始まるの、という驚きは昨日のセットリストを見たからわかる。それも部分的な変化じゃないんです。もちろん、知らなくても楽しめる。完結性を持っている。
でも、知っているから楽しめるという面もある。これは、一概に「見ない方がいいですよ」とは言えないかもしれない、と思いました。とは言え、お勧めはしません。同じだったら、がっかりするということもあるでしょうから。
「もう解散しません」と言ってましたね。こっから先、そんなに長いとは言えない。バンドを極めるという方向で行きそうです。50代のバンド。まさに”旬”と言って良いでしょう。楽しみました。でも、アルバムは聞いていかないとね。
曲ですね。「9999」の一曲目「この恋のかけら」を。この曲の場所が全く違ってました。じゃ、おやすみなさい。あ、さいたまスーパーアリーナは世界でも珍しい可動式。”スーパー”という言葉がふさわしい会場です。じゃ、おやすみなさい。