という二人が一緒に何かやったということではありません。今日、見たのは高田漣さん。先日、NACK5の「J-POP TALKIN’」でインタビューしました。ミュージシャンというだけでなくアレンジャー、プロデユーサー、ソングライターとしての才能を再認識させられたばかりです。
今日のライブは3月出た新作アルバム「FRESH」を携えてのもの。会場は東京シネマ倶楽部。鶯谷駅前。元ダンスホールかな。レトロな渋いホール。アルバムにも参加していた腕利きのメンバーとの息のあった演奏。決して芸能界的な派手さはありませんが、確かなルーツを感じさせる実に気持ちいいライブでした。
で、森山直太朗さんですよ。昨日、ここに書き損ねたライブが結構あるんです、と書きましたけど、6月の2日にNHKホールで見た彼のライブもそうだったんです。その日に書かないとタイミングを逃してしまう。でも、明日、毎日新聞にそのライブについて書くんです。
そう言えば、ここに書いてなかったなと思い出して触れてるという感じなんですが、漣さんと直太朗さんには、共通点があるんですね。改めて書くまでもないか。片や森山良子さん、片や高田渡さんのご子息。二世、というんでしょうか。
そして、二人はかなり近しい。直太朗さんの去年のアルバム「822」の中に「時代は変わる」という曲があります。初めて良子さんがコーラスで参加している曲。これに漣さんも参加してます。NACK5のインタビューで漣さんが、その時のことを話してくれました。
彼は「直太朗は普段はどうでもいいような冗談ばかり言ってるけど、あの時は真剣に誘われた」と言うんですね。「時代は変わる」という曲です。そこに、スタイルこそ違うものの、フォークシンガーという親を持つ二人が参加する。世代のバトンタッチです。
これは、どんな仕事でもそうかもしれませんけど、二世と呼ばれる人たちには、親と比較されるという宿命がある。それに対して反発する時期もある。同じような世界に行かないという選択をする人も少なくないでしょう。
漣さんと直太朗さんも、すぐに親と同じような道を選んだわけではなくて、ある時にそういう自覚をするようになる。漣さんにとっては2015年に「コーヒーブルース~高田渡を歌う」というアルバムを出したのがその時になったように思えました。
漣さんの新作アルバム「FRESH」は、自分が受け継いでゆく音楽を明確した、という印象もありました。直太朗さんのアルバム「822」もそうでした。そして、6月2日に51公演のファイナルを迎えた「人間の森」もそういうツアーに思えたんです。
二人とも40代半ば。ミュージシャンからの信頼も厚い二人が、今後のシーンを支えて行くんだろうなと思える、ということもあって、こういう並びになりました、って何とかまとまりました(笑)。ということで、明日は原稿です。
曲ですね。直太朗さんの曲、「時代は変わる」を。じゃ、おやすみなさい。