HYのインタビューをしたことは以前、書きましたよね。今日、その完パケでした。つまり、デイレクターが編集してくれたインタビューに曲を入れたり前後のナレーションを加えて完成形にする作業ですね。完全パッケージという言葉が短縮されて完パケになってます。放送業界特有の用語です。
業界用語辞典みたいだけど、そういうことじゃなくて(笑)。この間、インタビューの中身の話まで書く余裕がなかったんですが、今日、改めて聞いてみて、この話は書いておきたいな、と思ったことがありました。それが西表島のことなんです。
HYは言うまでもなく沖縄出身、沖縄在住。沖縄の人たちが、みなさんそうであるように彼らも海をとっても海を愛しているわけで、ビーチクリーンという活動を普段からやってるます。湘南のサーファーの人たちもやってますね。海の環境を守ろうという活動ですね。
それで西表島に行った時に見た光景について話してくれました。12日、先日出たアルバム「RAINBOW」の中にその時のことを歌ったという曲があって、そういう話になりました。西表島の砂浜で見たもの。その砂浜は防風林に覆われていて、上空からは見えない。浜に降りないと見えないという場所なんだそうです。
そうしたら、そこはゴミの山だった。それも日本だけじゃなくて台湾とかインドネシアとか、色んな国の廃棄物が海流に乗って打ち寄せられていた。その光景に愕然とした、という話をしてました。そして、最も深刻だったのがプラスチックごみだった、と言うんですね。
きっと関心の薄い方には、実感がなかったりするんでしょうけど、連日、新聞でも報道されてますよね。プラステイックゴミの破片とか屑みたいなものが漂流して、それを魚が食べる。波辺にいるヤドカリが食べる。それを鳥がついばむ。その魚や鳥を今度は人間が食べる。
そうやって連鎖が続いていって、動物の体内に蓄積されてゆく。すでに報道しつくされている感もある事態がこともあろうに西表島で現実になっていた。あの秘境、日本で一番海がきれいと言われている西表島がそうなっていた。そのことを彼らの口から聞かされたというのもインパクトがありました。
観光写真の裏側、と言いましょうか。旅番組はきれいなところしか見せませんからね。もはや現実はそこまで来ているということを知って頂けたら、というような話になりました。海洋汚染、深刻です。でも、HYは来年が20周年。いわゆる”業界ずれ”が全くない。こんなに素直なプロミュージシャンがいるんだ、という5人です。
沖縄、もうすぐ梅雨明けですね。30日には今年もBEGINの「うたの日」が行われます。今年は何と、加山雄三さんが参加。彼もビーチクリーンの先駆者でもあります。というわけで、HYのオンエアは22日と29日です。西表島で見たことを歌ったという曲、「世界」を。じゃ、おやすみなさい。