先週から今週にかけてGLAY、THE ALFEEと続いたNHKホール。一週間に三回、それも違うアーテイストのライブというのはあんまり記憶にないですね。というか、思い出せない。今、渋谷公会堂もありませんし、東京はコンサート会場が不足中。それだけNHKホールの需要が多いということなんでしょう。
NEVER YOUNG BEACHは、2017年にメジャーデビューした4人組ですね。先日、5月8日に通算4枚目、メジャー2枚目のアルバム「STORY」が発売になりました。NHKホールはそのアルバムを携えたツアーの最終日。初のホールツアーでした。
彼らを初めて見たのは去年の12月、中野サンプラザ。ライブハウスツアーの最終日。ソールドアウトだったんです。彼らのことはほとんど何も知らないまま「え、サンプラ売り切れたの」ということで見に行った、という程度でした。
ただ、予備知識もない、そういう”初見”の方が印象は新鮮なんですね。彼らもそうでした。20代後編ですから、そんなに若くはないんでしょうけど、雰囲気はとっても若い。それも、明るく若い。妙な言い方ですけどね。でも、若さというのは明るさだけとは限りませんから。
”若さ”と”青さ”の違いかな。”青さ”にはどこか”翳り”とか”愁い”めいたもありますし、”明るさ”に終わらない。そういう意味での”明るく若い”ですね。無邪気さや屈託のなさもある。人なっつこい好感の持てるキャラクラ―。でも、音楽はそうじゃなかったんです。
バンドの重心、ドラムとベースが重い。メロデイーもどこか抑制が効いて控えめ。パンク系やハードロック系とも違う。結構、大人っぽい。ヴォーカルの安部さんの声も低くて艶がある。お、はっぴいえんど、お、細野晴臣さんという感じだったんです。
で、色々インタビューとか見ていたら、そういう音楽体験だったんです。はっぴいえんどチルドレン、細野晴臣フォロワー。歌詞の内容も、日常的で気負いがない。東京のバンドという印象。それもはっぴいえんどからシュガーベイブという流れが備わってました。
かといってマニアックじゃないんです。そういうことを知らなくても楽しめる。つまり”若くて明るくて楽しい”んです。今日もそんなライブでした。さすがにGLAYとかTHE ALFEEに比べてしまうとショーアップも演出もされてませんが、それが初々しさにもつながってました。
アルバム「STORY」が出た時にNACK5の番組でインタビューをお願いしようかと思ったんですが、メンバーの体調不良で日程が合わなくなってしまったということがありました。いつか話してみたい。70年代のロックがこんな風に伝わって行くという現場を見るのは面白いもんですよ。
というわけで、NEVER YOUNG BEACH。新作アルバムから「うつらない」という曲を。今日は涼しかったです。もう毎日言ってますけど、気温差が大変です。じゃ、おやすみなさい。