この間、「学校出てから50年」という話をしましたけど、今年は色々ありそうですね。50年。卒業だけじゃないですね。卒業ということは社会人としての一歩を踏み出したわけで、ミュージシャンやアーテイストで言えばデビュー50年になります。
結構、いますね。たとえば、作詞家の松本隆さん、そして、同じくはっぴいえんどの細野晴臣さん、去年、「J-POP LEGEND FORUM」で特集した小坂忠さん。アンドレカンドレの名前でデビューした井上陽水さん、六文銭の小室等さん。みんな50年ですよ。
アーテイストではありませんが、インデイーズのレコード会社のはしりとなったURC。アンダーグランド・レコード・クラブも69年2月発足ですから50周年。音楽雑誌「ニューミュージックマガジン」も創刊50周年ですね。
付け加えれば僕らが創刊した日本で最初のタウン誌「新宿プレイマップ」も6月の創刊でしたから50周年ですね、というようなことを書こうとしていたのかな(笑)。何を書こうかなあと思って、ふっと浮かんだのが「50年」という数字だっただけなんですって、何で言い訳してるんだ(笑)。
なかなか自分の話はしにくいというか、照れるというか。自分の中にも「それがどうした」という声もあるんです。大した始まりじゃなかったですし。そんなに胸を張れるような始まりでもなかったですから。
「50」という数字が頭にちらついているのは、この間の槇原さんのこともありますね。彼は今年50歳。この間、横浜アリーナでバースデイライブを行った福山雅治さんも50歳。ラルクのHYDEさんもLUNASEAのSUGIZOさん、ミスチルの桜井さんも学年ではそうなりますね。
年齢というのは自分のことよりも他人がその年になった、ということで感じたりするものですけど、そんな感じですね。彼もそんな年になったのか、と妙に感慨深くなったりするわけです。
そう、妙にしみじみしたのは、何気なく色んな音楽サイトを見ていて、新しい音楽ライターが結構出てるなあ、と思ったこともありますね。音楽雑誌では見かけなかったライターが力の入った原稿を書いてました。
音楽雑誌が壊滅状態で、”音楽について書く”ということはどうなるんだろうとか思ったりしてましたけど、余計な心配でした。音楽雑誌よりも熱っぽく思い入れのある原稿を書いている人もいました。
名前、書きましょうか。ま、いいか(笑)。僕の知らないバンドやアーテイストについて本気の原稿を書いている人もいる。もう、僕らの出る幕じゃないよな、みたいな感じもあったり。そうか、それで「50年」になったのか(笑)。
書くこととか決めないで書き始めてますからね。書いているうちに、自分が何を書こうとしていたかに気が付いたりする。そういう意味では希望がある、ということでした。その人が書いていたバンド、Ivy to Fraudelent Game。
彼らのことは二年前かな、書いた記憶がありますね。新曲「Mement Mori」を。”死を思え”という意味。ミスチルの曲のタイトルにもありますね。時は流れる。僕らは年を取る。そして、新しい人たちが登場する。
音楽は世代の文化でもあるわけですから、それでいいんです。そうやって時代が変わって行きます。じゃ、おやすみなさい。