正式名称は川口総合文化センター・リリアメインホールというのかな。京浜東北線川口駅ほぼ直結。大宮ソニックシテイと並んで駅に近い、足の便のいいホールですね。久々に行きましたよ。拓郎さんのツアーで行ったのは2014年か。5年ぶりですね。
槇原さんのツアー「デザイン&リーズン」の初日。今日からですから、もちろん内容には全く触れません。初日。今度、NACK5「J-POP TALKIN’」インタビューがあるんで、その前に見ておかなければということでお邪魔しました。
中には、初日はまだ出来上がってないんで、出来れば他の日を、という方も多いんです。確かに、メデイアの人にはある程度形が決まってからという意図もわかるんで、それに対して批判的な感想は持ちませんけど。でも、そういう反応ではなかったです。
新作アルバムのツアーらしいツアー、という感じでしたね。初日という落ち着かない印象もなかった。むしろ初々しいというか、ツアーに出られてうれしい、という率直、素直な喜びとか興奮に溢れている良いコンサートでした。
そういう意味では、アルバム「デザイン&リーズン」が素晴らしいからでしょうね。最初に聞いた時に、あまりの瑞々しさといいましょうか、作為や虚飾のない”素”な内容だったのに驚かされました。
90年デビューですからね。今年は30年目、29周年、来年は30周年ですよ。男性シンガーソングライターとしてのいくつもの記録も残している。90年代に登場した男性シンガーソングライターとして最も成功した人でしょう。
そういう実績、ありていな言い方をすれば”名誉と栄光”を手にしているのに、それが”贅肉”になってない。そこまで行ってしまうと普通は見えなくなったり、歌えなくなったりすることの方が増えてくるのに、むしろ”純”になってる。
あの心の襞に寄り添って悲しみを掬い取ってくれるようなメロデイーや、さりげない言葉で悲しさや寂しさや人恋しさを綴ってくれる言葉。それが”手慣れている”感じがしない。より的確で無駄がなくなっている。
デビュー当時のようであってデビュー当時には書けなかったことや表現できなかったことが歌になっている。今年50歳ですからね。大人になっていくことで否応なく感じてしまう人との距離、みたいなものもしっかりと受け止めている。
同時に、エンターテインメント精神にも満ち溢れている。そんなライブでした、ってお分かりになりませんよね。それでいいんです。初日ですから、わかってしまうとまずいんです(笑)。でも、良いツアーになると思いますよ。
ということで、曲ですね。アルバム「デザイン&リーズン」の一曲目「朝が来るよ」。”え、これで始まるの”という感じでした。そして、最後はタイトル曲「デザイン&リーズン」。等身大の誇り、という感じの歌。
どっちかなあ。嬉しかったのは、「朝が来るよ」。”ささやかなことの中にも隠された大事な意味”に気づけるかどうか。”生まれたこと”に”希望”を見ようとしている人のアルバムです。じゃ、おやすみなさい。