普通じゃん(笑)。たいていの人は眠れますよね。眠れないのが普通の状態じゃないから眠れない夜が歌になったりするわけです。色々歌にもなってますよね。「眠れぬ夜」はオフコースだし、「眠れない夜」は泉谷さんだし、「眠れぬ夜は君のせい」はMISIA。氷室さんは「Sleepless Night」。いくらでもありますね。
でも、どんなに歌になろうが、たとえ劇的だろうが、僕は作詞家でもシンガーソングライターでもありませんから、やっぱり眠れる方がいいわけです。やっとそういう状態になりました。一晩中咳をしなかったのは久々でありました。あんまり咳がひどくて腰に来てましたからね。
ここ数日も枕元に水をおいて、咳が出そうになったら飲む、ということで何とかしのいでいたんですけど、昨日はそれも要りませんでした。薬はずっと飲んでるんで、身体が軽いとまでは行きませんけど、朝は気持ちいいです。
今までも寝付きはいい方ですからね。不眠体験はそんなにないんです。電車の中でも喫茶店でも眠れてしまう。カミさんと一緒に出掛けた時も電車のソファでうとうとするんで呆れられます(笑)。
先日の思い出つながり、ということで言えば、学生時代とか、若い頃にいろんなところで寝たせいかもしれませんね。新宿をうろうろしていた時は、朝まで飲んでいてそのまま始発電車で寝てしまう。山手線ですよ。目が覚めたらラッシュアワー、ということもありました。
色んなところで寝ましたよ。歌舞伎町の公園のベンチとかね。電話ボックスの中というのもありましたね。電話帳を置いてある棚に腰をつけて足を踏ん張って、ガラスに頭をつけて”く”の字になって寝るんです。冬は助かりました。
どういう学生時代なんだ、でしょ(笑)。深夜喫茶はもちろんありましたね。でも、ジャズ喫茶なんかは、寝ると店員に起こされるんです。喫茶店は、そういう営業届は出してませんからね。「お客さん、お客さん、起きてください」と言われて顔を上げて、また寝るんです。その繰り返し。
”特技・どこででも眠れること”(笑)。まあ、図太くなってるのかもしれませんね。何の話をしてるんでしょうか(笑)。昔の話ですよ。でも、新宿と言うのはそういう街でしたからね。作家の五木寛之さんが若い頃、神社の境内で寝たとどっかで話してたのを読んで「同じだ」と思ったことがありました。
もちろん、そういう生活をしたから小説が書けるわけでもありませんから、同じだということに何の価値もありませんけど(笑)。ほんの昔話ね。大学に寝泊まりしていた時期があった、ということでもあるんでしょう。
そう、昔話です。今は咳で眠れない、という年齢。あんなこともあったなあ、と多少、誇張気味になったりしてるかもしれません。そんな話を思い出したのは、スタジオ・ジブリの機関誌「熱風」で「風街とデラシネ・作詞家松本隆の50年」を書いているからでもあるかもしれません。
この間書いたのがはっぴいえんどの「風街ろまん」について。はっぴいえんどに影響を与えた漫画家に「フーテン」を書いていた永島慎司さんがいました。「フーテン」というのはそういう根無し草暮らしの若者たち。僕はそこまでではなくて時々(笑)。そういう時代でもありました。
というわけで、今夜も眠れますことを。曲ですね。オフコースの「眠れぬ夜」。西城秀樹さんで。彼が入院中にまとめて聴いた中にあって「この曲を歌いたい」と自分で決めた、というエピソードがありますね。じゃ、おやすみなさい。