牧村憲一さんですね。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の2月の特集。音楽プロデユーサー、コーデイネーター、レーベル主宰者の草分け。小室等さんの六文銭に始まり、大瀧さん、シュガーベイブ、センチメンタルシテイロマンス、達郎さん、大貫妙子さん、竹内まりやさん、加藤和彦さん、坂本龍一さん、フリッパーズギター、L⇔Rと、ずっと現場で手掛けてこられた方です。
彼の軌跡を一カ月にわたって辿っているわけです。で、今日、録ったのは3週目。中心は加藤和彦さん。牧村さんがシュガーベイブの宣伝活動のために立ち上げた会社、アワハウスは、加藤さんのアルバム制作も行ってました。
その代表的なアルバムが、79年、80年、81年と一年ごとに発売された”ヨーロッパ三部作”。「パパ・ヘミンウエイ」「うたかたのオペラ」「ベル・エキセントリック」という三枚。バハマ、ベルリン、パリと現地でレコーデイングされたアルバムです。
今は、データのやりとり作れてしまいますし、実際に現地に行くこともなくなってます。海外レコーデイングは激減ですね。加藤和彦さんと安井かずみさんご夫妻は現地主義。旅をしながら曲を作り、そこでレコーデイングする。まさにその最たる三部作でした。
牧村さんは、ベルリン・パリのレコーデイングの責任者のひとり、現地で何があったのか、どんなレコーデイングだったのか、今、どういう意味を持っているのか、加藤和彦さんがいかに傑出した才能の持ち主だったとかね。その場にいないとわからない話の連続でありました。
加藤さんがなくなって今年は10周忌、彼の全貌はいまだに語られ切ってないようにも思えます。事実、”ヨーロッパ三部作”は、マスタリング音源が行方不明になっていたとかで、ちゃんとした形で残されていなかったんですね。
それを複数の関係者の手元にある音源を集めて、2014年にレコード会社ではなく、リットーミュージックという出版社から新たに発売したのが牧村さん。彼が監修・解説も書いてます。その音源を使った放送になりました。
でも、まだ喉は駄目ですね。声帯のお医者さんに行ったんですが、時間かかりそうです。というわけで、曲です。加藤和彦さん、「パパ・ヘミングウエイ」から「メモリーズ」を。じゃ、おやすみなさい。