間に合ったのは収録。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の3月分、牧村憲一さんの二週目。彼がデビューに関わった竹内まりやさんの話が中心でした。面白かったですよ。現場でないと、当事者でないと語れないことの連続でした。
牧村さんは、シュガーベイブの時から関わっていた人ですね。彼らの宣伝制作のための事務所を立ち上げた人。バンドを解散した達郎さん、大貫妙子さんのソロデビューに関わった人なんですね。
で、慶応の学生だったまりやさんにデビューを進めた人でもあります。その時にまりやさんが条件として出したことがあった。それを実現することで彼女がデビューすることになった。そんな経緯を話してくれました。
あの頃、達郎さん、加藤和彦さん、坂本龍一さん、大貫さん、まりやさん。まだ世間的にはそんなに認知される前にサポートしていた。でも、時代が早すぎて経済的に立ちいかなくなる場面も何度も経験している。
先週、一回目の収録が欲張りすぎという反省もあったんで、気持ち的にゆっくり進行したという感じでした。かなり貴重な面白い話が出ていると思います。まだ原盤デイレクターという言葉が定着する前ですからね、実際には彼が関わったのに、名前が出てないということがたくさんありました。
原盤というのは今は当たり前になってます。アーテイストサイドが自分たちの責任と資金で制作する。レコード会社は、それを流通させたり宣伝をしたりという形でかかわるんですね。原盤デイレクターという存在も明記されてます。
でも、当時は、そうじゃなかったんです。オリコンとかも原盤デイレクターは出ないでレコード会社の担当の名前が出る。完全に裏方扱いだったわけです。牧村さんは、そういう人。だって、「神田川」を彼が作ったということもあまり知られてません。そういう意味でももっと評価されるべき人でしょう。
ということで何とか間に合ったのが収録。間に合わなかったのがライブ。収録の後はやっぱり咳き込んだりしましたから。ライブ会場で咳き込むのはやっぱりごご法度。遠慮してしまいました。もう慌ててもしょうがないか、という心境になってます。明日もそういう感じかな。
原稿も間に合いました。「風街とデラシネ~作詞家・松本隆の50年」。三回目。どうにかこうにか。毎回、格闘してる感じ(笑)。この先、どうなって行くんだろう、と。でもやりがいはあります。
というわけで、曲です。竹内まりやさんの二枚目のアルバム「UNIVERSITY STREET」から「涙のワンサイデッドラブ」。アメリカン・ポップス調が気持ちいいです。じゃ、おやすみなさい。