年末恒例になってますね。今年が何と19年連続だそうです。来年は20年連続ということになります。バンドは去年30周年を迎えてましたから、キャリアの半分以上の年を武道館公演で締めていていることになります。
もちろん、矢沢さんとかTHE ALFEEとかフミヤさんとか、回数的にも遥かに多い人たちはいるわけですけど、BUCK-TICKの場合はそういう誰もが知っている、万人に愛されるという質のバントとは少し違います。
もっとサブカルっぽい。コアな聞き手に支えられている。何せビジュアル系の元祖みたいなもんです。X-JAPANよりも少し早い。髪の毛を立てるという格好のはしり。ドラムのトールさんは今もそういうスタイルをしてます。
ツンツン系とか髪立て系などという呼び方もありました。ビジュアル系の一つのアイデンテイテイにもなっていた”背徳・官能・耽美”みたいな美意識を貫いている。LUNASEAやラルクアンシエルにも通じますよね。
サウンド的にもテクノやアンビエント、エレクトロ。バンドの音が古くならない。色んな要素を取り込みつつロックバンドとしても進化し続けている。そうやって30年も活動しているのも彼らくらいでしょう。
と言いつつ、ライブは10数年ぶりでした。一昨年かな、幕張メッセで行われた、LUNASEA主催のフェス、LUNATIC fesに出た時は見てますけど、ワンマンじゃありませんしたからね。でも、そんなに久々感は全くなかったです。
メンバーが変わらないからでしょうね。今井さんはじめステージの立ち居振る舞いも変わりませんし。どこか安心感がある。バンドなんですよ。そのメンバーがいるだけで雰囲気がある。それも19年続いている理由じゃないでしょうか。
彼らを見たいな、と思ったのは今年出たアルバム「No.0」が良かったからでもありますね。デジタルを昇華しながらバンドのトータルアルバムとして完成させていた。近未来型暗黒ファンタジーロックという感じだったんです。
これは他のバンドには作れないなあという域に達していた。彼らはラジオ番組のゲストとかはあんまり積極的じゃありませんから少し遠のいていた。僕が取材していたのは90年代半ばくらいまででそれも音楽雑誌でしたからね。
で、アルバムを聴いて改めて再認識した。ライブを見てみたいなあと思ったわけです。今年は何と年間50本もやってました。ただ、12月に入ってヴォーカルの櫻井さんの急病でツアーが中断、ずいぶん延期になったんですね。
今日の武道館が再開ライブ。巡り合わせというんでしょうか。桜井さんは入院中のことを話そうとして涙ぐんでしまったり、かなり感極まってました。そういう意味でもドラマチックなライブでした。
僕も今年最後のライブ、ということになりますね。浜田さんの仙台で終わりかなとも思ったんですが、23日が今年最終はちょっと早いかなと。NACK5の「J-POP TALKIN’」の年内収録も終えましたし、お墓参りにも行ってきました。
会社員風に言うと仕事納めか。少しは家の事とかもやらないとね、という気分です。曲ですね。BUCK-TICKの最新シングルになるのかな。「Moon さよならを教えて」。さよならの前にGood Night、という歌詞がありました。平成30年も後二日でさよならです。じゃ、おやすみなさい。