というアルバムが出てます。出たばかりかな。11月28日発売。これが良いんです。「毎日新聞」の「今月の特選盤」の締め切りがあって気になっていた何枚かのアルバムを聴いていて、これに決めました。
タイトルが「ふたりぼっちで行こう」ですから、お分かりのようにコラボレーションアルバム。色んな人と一緒にやってます。彼女は自分でも唯一無比、誰にも真似のできない歌とピアノを聴かせてくれますが、実はコラボの達人でもあります。
母性的なコレボレーションというんでしょうか。どうやっても彼女の色になるわけですけど、出過ぎない。相手を立てながら自分の作品にする。相手も彼女とじゃなかったら絶対こんな風にならないだろうなという演奏や歌を聴かせてくれる。
コラボレーションというのは顔合わせの妙でもあるんですが、そこに留まっているものも少なくない。彼女が関わると、そこに創造性というマジックが加わってゆく。まさにそんな力作のコラボレーションアルバムでありました。
どんな人が参加しているか。彼女と同じアメリカ在住。ニューヨークのシーンの友人というリード&キャロライン、吉井和哉、YUKI、奥田民生、松崎ナオ、大貫妙子、上妻宏光、Uーzhaan+環ROY+鎮座DOPNESS、平井堅、前川清、細美武士という顔ぶれ。
すごいんです。どれも自分の世界を持った人たち。参加している人の曲もあれば矢野さんのセルフカバーもある。新曲も5曲。曲によって全く世界が変わる。ラップもあれば津軽三味線もある。でも、矢野顕子。完全に彼女の世界に浸ってしまう。
何と言うんでしょうね。舞踏会で言えば名人同士が踊っている、武道みたいな土俵で言えば達人同士が手合わせしている。みんな一礼して参加しているみたいな感じなんです。「矢野顕子」という舞台に上がる、という感じかな。
というようなことをわずか300字程度に書くというコラム。来週の水曜日掲載かな。でも、ここに書いちゃいましたからね。同じこと書いてます、はまずいか(笑)。訂正。コンパクトに書いてます。
そう、こっちが書きたかったんだ。最後まで迷ったのがASIAN KUNG-FU GENERATIONの3年ぶりの新作「ホームタウン」なんですよ。迷いましたねえ。それぞれ聞き直したりして、矢野さんにしました。
理由は媒体が「毎日新聞」だからに尽きますね。大人が読者。それも年輩。50代くらいかなあって、昨日の続きだ(笑)。シニアというのは何歳からか。何歳だと思いますか。50歳は入るかなあ。
そうやって考えると「毎日新聞」の読者の平均年齢はもう少し上になるのかな。週刊誌は50代の終わりから60代以上だそうですけど。それに近いかもしれません。となるとやっぱり矢野さんなんだろうなということになりました。
自分で決めただけですけどね。アジカンのアルバム、捨てがたかったです。どっかでインタビュー出来ればなあと思ってるんですが、ラジオとか出てくれないし。自分の非力を感じざるを得ませんね。
何が良かったかというと「ロックに対して希望を捨てない」という意志かな。言っても無駄なんじゃないか、とか、何にも変わらないよね、という気分に流されまいとする姿勢。それも歌詞やメロデイーだけじゃなくて音で示している。
重低音に込めた願いというのかな。ニヒリズムを超えるロックという感じがしました。というようなことを考えておりました。明日はNACK5の完パケとANAの機内放送の収録です。
というわけで、矢野さんのアルバム「ふたりぼっちで行こう」から吉井和哉さんとやっている「パール」。イエローモンキーの曲です。これが素晴らしかった。この一曲だけで意味があった、と思わせてくれるアルバムでした。じゃ、おやすみなさい。