30年ですから「史」というほどのことではないのかもしれませんが、一応。FM COCOLOの「J-POP LEGEND FORUM」の12月特集は「さよな平成」。30年間を5週間かけて辿りなおそうという一カ月。明日は二週目です。
「平成最後の忘年会特集」と銘打ってますからね。かなり個人的に振り返ってる。飲み屋で焼酎かなんか飲みながら話したら楽しいだろうなあと思いつつやってます。ほんとは生放送が一番なんですけどね。東京収録だとなかなかそうは行きません。
生放送、やってみたいですよねえ。「東京もんが何言うてけつかんねん」とかリスナーに言われながらやる。「大阪はちゃいまんねん」とか怒られながらね。ま、ハードルは高そうです。とりあえず一人でやってます。
でも、5週間あれば、と思ってましたけど、大変。駆け足も駆け足。あんなこともありました、こんなこともありましたね、で終わりそう。何とかめりはりをつけながらどんな年だったかを個人的に辿ってます。
特に90年代が濃い。ほんとに色んな事があったなあという実感。89年からですから、80年代の終わりと重なってる。それ以降の歴史がこっから始まってるということが本当に多いんです。そういうアーテイストがまず多い。
89年デビューとか結成とか。ひばりさんがなくなったのが89年。バンドブームに火をつけた「イカ天」が始まったのが89年。ドリカム、ジュンスカ、Bz、X-JAPAN、エレカシ、LUNASEA、みんなそこから。SMAPも88年結成ですからね。
氷室さんのソロデビューも88年。89年は「NEO FASCIO」ですよ。「新しいファシズム」。中国の天安門事件があったりしましたからね。日本の音楽業界がアナログからCDに全面的に切り替わったのがこの時。それだけで1時間番組が出来る。
で、90年代ですよ。すぐにトレンデイドラマのブームがありましたし、CDの200万枚という天文学的な数字が現実になる。カラオケブームもありました。メガヒット時代の幕があくわけです。92年に尾崎さんがなくなってチェッカーズが解散して80年代が終わった気がしました。
一回目が93年まで。二週目が98年まで。そこはもう大変です。阪神淡路大震災があるしTKブームは訪れるし、ミスチルは年間チャートの一位になるし、ビジュアル系のブームも始まりました。フジロックも一回目が行われました。
GLAYの「puresoul」ツアーに同行したのが98年でしたしね。90年に浜田さんのツアーに同行した経験を生かした取材にしようという意図で回ったツアーはほんとに面白かったとか。そこに宇多田さんが出てくるわけです。
大変でしょ(笑)。99年が日本の音楽業界の絶頂ですからね。CDのセールスや売り上げの最高枚数と金額。平成30年の前半はそこに駆け上がって行く15年。後半はそこから下って行く15年。こんなに色んな事が変わった30年は有史以来でしょう。
というような思い出話も交えた5週間。まだ3週分の収録が残ってます。ほんとに駆け足になるんですが、でも、楽しかったなあと思いながらやってますよ。平成というのは「J-POP黄金時代」として残るでしょうね。
幻の繁栄と言いますか、黄金伝説でしょうね。だって、楽しかったことしか思い出せない。音楽にまつわることの中で嫌だったことが出てこない。これまで「あの頃は良かった」おじさんになりたくないと思いながらやってきましたが、まさにそれです。
来年、平成が終わって新しい元号になったら、がっくりと老け込んでしまうのではないかと密に心配しております(笑)。というわけで、明日も原稿と三浦大知さんの国際フォーラムです。
おふくろの退院が決まりました。火曜日。リハビリ頑張ったみたいです。どうやら平成は無事に終えられそうです。大正・昭和・平成、新元号と四つの時代を生きることになります。
ということで、さよなら平成。一カ月の前TMはこれです。ひばりさん「川の流れのように」。激流あり大河あり。僕らの川はどこに向かって流れているのでしょうか。じゃ、おやすみなさい。