初めて登場するお名前ですね。でも、今年がデビュー35周年のアニバーサリーツアーのファイナル。もちろん、以前から存じ上げてましたけど、イメージは和服の演歌系の歌い手さんという感じでしたから、ライブを見るのは初めてでした。
そういう歌い手さんのライブはあんまりご縁がないんですが、お誘いがあったんで出かけてみました。興味を惹いたのは、案内の資料の中にあった参加ミュージシャンの名前でした。ドラム・クハラカズユキ、ギター・古市コータローとあったんです。
前者はTHE BIRTHDAY、元ミシェルガン・エレファントですよ。爆音のカリスマ。後者は言わずと知れたTHE COLLECTORSのギタリスト。先日、30周年の映画の話を書いたばかり。その二人がバックを務める。どんなライブなんだ、と思いますよね。
で、いくつか調べてみたら、ニューヨークで現地の人相手に演歌を歌っている。今年の夏は全米音楽イベント、サウス×サウスにも参加している。3年前からアラバキロックフェスにも出ている、とありました。ますます、どんなライブなんだ、でしょう。
で、面白かったんです。35周年ですから、彼女の代表曲もずらっと並んでいるんですが、バックがバンド。歌謡曲のコンサートは大体生バンドなのは知ってましたけど、ストリングスがいない。ロックバンド編成。これみよがしの様式感がないんです。
歌いたい歌を全部歌うんだ、と言ってましたけど、途中で編成が変わる。その一形式が、クハラカズユキさんと古市コータローさんでした。サックスも入って3人バックの曲もありました。
ドラムとギターのガチンコのバトルで歌う「石狩挽歌」。スリリングでしたよ。全くアレンジの変わった「座頭市子守唄」があったりね。演歌と言われているんだけど、編成とアレンジを変えると違って聞こえる。
当たり前のことではあるんでしょうけど、その方向性が一貫している。そういう作り方はひばりさんが60年代から70年代にかけてやろうとしていたことですからね。そこここにそういう志が見えました。
ひばりさん、江利チエミさん、都はるみさん、という感じでしょうか。3人に共通している明るさ、というのかな。どこか陽気。リズム感がある。笠置シヅ子さんでもいいか。そういう系譜ね。どっかはっちゃけている。
ひばりさんがやりたかったことはこういうことなのかな、と思ったりして見てました。ゴスペルのフェイクと演歌の小節が一緒になるとどうなるだろうとかね。和服でこれを歌えばアメリカ人も喜ぶだろうなとか。
僕らの年代の聞き手の中にはひばりさんを筆頭に三橋美智也さんとか三波春夫さんもいるわけです。そういうメロデイーがなつかしくないわけがない。そういう良さを生かしつつアレンジを変えるとこんな風にもなる。音楽はもっと自由でいいんじゃないか、というコンサートでした。
初めて見てエラそうなこと書いてすいません、という感じかな。でも、こういうことをやってる人がいるんだ、というのは新鮮でした。というわけで、久々の新宿。その話は明日ね。曲です。これをドラムとギターのバトルで歌うとどうなるか。北原ミレイさん「石狩挽歌」を。じゃ、おやすみなさい。