ライブのタイトルが長いんです。”こんなの初めて!!ナオト・インティライミ 独りっきりで全国47都道府県 弾き語りツアー2018”。タイトルにあるように全国を弾き語りで回ってきたツアーのファイナル。つまり弾き語り武道館でした。
でも、弾き語り、という今までのイメージとは相当に違いました。武道館を一人でやった人は何人かいますけど、こういうのは初めてでしょう、という独創的。自由で大胆、かつペーソスとユーモラスに溢れている。コンサートという枠にも収まっていない。
もちろん弾き語りもあります。というか、ほぼ全編ギターかピアノだけ。曲によっては打ち込みが入ったり、その場でお客さんにくしゃみをさせてそれをサンプリングして使うとか、アイデアに富んでいた弾き語り、なんですが、独り芸という感じでしたね。
独自のエンタイテインメントと良いでしょうね。冒頭がチンドン屋さんみたいに一人背負いドラムで登場。歩きながらドラムを鳴らして歌うという意表を突いた始まりでした。セットも何もないんだけど、CGを使ったり、床が地球儀になったり、映像的でもありました。
タップダンスまで披露してましたから。ダンスは以前の横浜アリーナでも見たことがありましたけど、タップダンスは合ってましたね。地球儀の上でタップを踊っている。世界を放浪してきた彼ならではでした。
タップ、うまいはずですよ。だって、柏ユースにいたというサッカーの技術はプロ並み。そう、サッカーボールも登場してました。70年代にロッドスチュアートがステージでサッカーボールを蹴るシーンがありましたが、それ以来でしょうね。
という色んなこともありつつ、何と言っても圧巻だったのが、彼のトークと歌でしょう。客席とのやりとり。会場の空気を受け止めて当意即妙なリアクションで一瞬にしてひきつけてしまう。お客さんの子供やお父さんの扱いの巧みさは、路上出身だからこそでしょう。
路上出身だから、というのも型にはまってるな。旅人だから、という方がよさそうです。一昨年は日本での活動はお休みして世界20数か国を旅してきた。その様子も映像で少し流してましたけど、アフリカで子供たちとサッカーする場面を独り芝居で再現して見せる。
音楽とサッカーは万国共通。それを身をもって体験している。音楽業界という土俵にいない。むしろ、土俵をなくそうとしている。地球が自分の土俵である。昔、大道芸人という呼び方はありましたけど、彼は地球芸人、なんだと思いますよ。
こんな武道館、初めて見た、という一夜でありました。12月には名古屋ドームもあります。来年は海外での活動もありそうです。でも、地球上どこに行っても大丈夫と思える稀有なシンガーソングライターです。
というわけで、曲です。10月24日に出る新曲を。「Start To Rain」を。じゃ、おやすみなさい。