TOKYO FMをキーステーションにして全国ネットで放送されている番組が「Kei’s Bar」。月曜日の深夜一時半から20分。そんなに長い番組じゃないんですけど、毎回一人のゲストのインタビューを二週にわけて放送してますから、内容は結構濃いと思ってます。
もともとは一昨年の11月から始まった番組で、その時のMCは石坂敬一さん。言わずと知れた日本の音楽産業のシンボルのような方。東芝EMIを皮切りにポリドール、ユニバサール、ワーナーと社長、会長をつとめられた方ですね。
一昨年の年末になくなってしまって番組が宙に浮いてしまった。でも、FM TOKYOの方で、彼の遺志を継ぐことにもなるし、何とか続けたい、ということで話を頂きました。そうやって再び始まったのが去年の3月。一年半近くになります。
お招きしたゲストは39人。すごいですよ。後でお名前を書いてみますけど、業界のそうそうたる方ばかり。それぞれが石坂さんのことを中心にしてご自分のキャリアの中でのエピソードを語ってくださいました。
最初は石坂さんの追悼というニュアンスもあったんですが、だんだん広がってきて「石坂敬一の時代」というジグソーパズルを作っているような気がしてました。この話には、ここに誰が入らないと埋まらないなとかね。
で、そろそろ出来上がったかなということもあるし、番組改編の区切の時期ということもあって、9月一杯ということになりました。だって、スポンサーのない番組なんですよ。全国ネット。驚かれたゲストの方もいらっしゃいました。
何で驚いたか。TOKYO FMの義理堅さに尽きますね。ビジネスを超えた石坂さんへの敬意。今時、ない話でしょ。で、今週から4週間。そのおさらい編として僕ひとりでやることになりました。今日が一週目です。まもなくね。
石坂さんとどんな出会いをしたのか、とか70年代当時、彼はどんな風で僕は何をしていたのか、とか。それがどう変わって行ったかとか。僕の記憶の中の「石坂敬一がいた風景」。あんまり自分の話をするのは得意な方じゃないですけど、人の話を聞くばかりじゃフェアじゃない、という気もしてました。しめくくりです。
さて、どんなゲストにお出になって頂けたか。すごいですよ。石坂さんだからこそ。肩書は省略させて頂きますが、社長さん、会長さんがずらり。それぞれの音楽観や人生観も語られました。こんな方たちです。会社名は、石坂さんと重なった時代のものが主です。
・北川直樹さん(ソニー)、斎藤正明さん(EMI・ビクター)、高久光雄さん(ソニー)、行方均さん(EMI)、草野浩二さん(EMI)、朝妻一郎さん(フジパシフィック)、後藤由多加さん(フォーライフ)、折田育造さん(ワーナー)、近藤雅信さん(EMI・ユニバーサル・ワーナー)、稲垣博司さん(ソニー)。
・垂石克哉さん(オリコン)、石川セリさん(アーテイスト)、本城和治さん(フォノグラム)、藤本国彦さん(ビートルズ研究家)、三浦光紀さん(ベルウッド)、中川孝一さん(ユニバーサル)、鈴木竜馬さん(ワーナー)、斎藤タカシさん(東京ビートルズ)、新田和長さん(EMI・ファンハウス)、竹田和夫さん(クリエーション)。
・岡井大二さん(四人囃子)、松本登さん(ワンステップフェステイバル)、森川欣信さん(オフィスオーガスタ)、吉成伸幸さん(ミュージックライフ)黒岩利之さん(ワーナー)、重村博文さん(キング)、高杉敬二さん(BMI)、佐藤剛さん(FIVE D)、高嶋弘之さん(EMI)、藤倉尚さん(ユニバーサル)。
・子安次郎さん(EMI)。波田野紘一郎さん(NHK)、亀渕昭信さん(ニッポン放送)、小倉エージさん(ニューミュージックマガジン・評論家)、瀬尾一三さん(アルファ・アレンジャー)、北中正和さん(ニューミュージックマガジン・評論家)、本間孝男さん(コロムビア)、矢吹申彦さん(イラストレーター)、平野悠さん(ロフト)、という感じでした。
すみません、長々と。改めて御礼申し上げます。ご出演ありがとうございました。そして、何とか本にまとめたい、これが言いたかった(笑)。ご興味おありでしたら、是非、ご一報を。説明に伺います。今月、よろしくお願いします。さて、曲ですね。
何でしょうねえ。最初に石坂さんとお会いした頃の曲。T・REXの「GET IT ON」。今日も流れます。じゃ、おやすみなさい。