中野サンプラザでした。オフィスオーガスタ所属アーテイストが勢ぞろいするユニットが福耳。今年がデビュー20周年。8月22日に関連アルバムが二枚出ます。先日、そのインタビューがあったばかりということもあって見に行きました。
インタビューしたのは杏子さんとCOILの岡本定義さん。もちろん、さっきのコンサートにも登場してました。ただ、頻度は岡本さんの方が圧倒的に多かったですね。彼が主役と言っても良かったかもしれません。
なぜなら二枚のアルバムにあります。一枚は福耳のこれまでのシングルを集めて新曲を加えたもの。最初のシングル「星のかけらを探しに行こうagain」から新曲の「八月の夢」までというベスト盤的一枚です。
もう一枚が「シンガーとソングライター」というオリジナルアルバム。全曲新曲なんですが、詞曲を書いたのが岡本定義さん。彼のプロデユースですね。タイトルのようにソングライターは彼でシンガーは所属アーテイストたちですね。
今日出たのは山崎まさよしさん、杏子さん、さかいゆうさん、新人のHaiRiさん、秦基博さん、スキマスイッチ、村上紗由里さん。新作アルバムで岡本さんが書いた曲と、来ていない所属アーテイストの曲をカバーするという趣向でした。
オフィスオーガスタは、キテイレコードでRCやバービーを担当していた森川欣信さんが、バービーを解散した杏子さんのソロ活動の受け皿として発足した事務所ですね。そこに色んなアーテイストが集まってきました。
いや、集まるようになったのは最近ですね。育ててきたと言った方が良いでしょう。今日来ていた人はもちろん、元ちとせさんとか竹原ピストルさんとかは、他の事務所ではあそこまで個性的なアーテイストになっていなかったと思いますよ。
音楽にこだわる。曲と詞と声、という音楽の基本的な成り立ちを重視する。それぞれの面で才能をどう生かすかに特化してゆく。みんな個性的です。それでいてファミリアス。日本では珍しい事務所でしょう。
その一例がCOILでしょう。今年は20周年。と言っても誰もが知っているようなヒット曲があるわけでも、頻繁にライブをやっているわけでもないです。それでも岡本さんのソングライテイングの才能を生かしている。
福耳はもともと、杏子さんや山崎さん、スガシカオさんという顔ぶれでしたけど、そこに岡本定義さんという柱を据えた。新作の「シンガーとソングライター」は、まさにそういうアルバムでした。
杏子さん、山崎さん、秦さん、竹原さん、どれもその人の新しい面を引き出している。思い切った意外性にとんだ曲かららしいんだけど、今までなかったという新しい色合い。それが福耳というユニットになるという図式はみごとでした。
お客さんがそれを理解しているというのもなるほどなあという感じでした。出んしゃが「今日来てない人の曲を歌う」という選曲に反応してましたからね。自分のごひいきのアーテイストの曲を聞きに来ている、というよりオーガスタのアーテイストを聞きに来ている。
そんなに洋楽のことは知りませんけど、60年代から70年代にかけてのモータウンがそういう印象でしたね。レーベルカラ―もあってファミリアス。今後の音楽業界の在りようのヒントだろうなと思ってます。
僕の番組NACK5「J-POP TALKIN’」のオンエアは9月の一週目二週目です。今日のライブは「Augusta Camp Presents」という冠もありました。オーガスタ所属アーテイストの野外イベント。今年が20回目。富士急ハイランド、9月23日です。
というわけで福耳の新曲「八月の夢」。良い曲なんですよ。でも、メンツが揃ってないからでしょう。今日は聞けないのが残念でした。じゃ、おやすみなさい。