そうか、平成最後か、というのをあらためて感じてます。陛下の武道館の戦没者追悼式での姿を見ていてそう思いました。来年、このお二人はもうこういうところにお姿を見せることはないんだな、というのがなぜかジーンとしてしまいました。
何ででしょうね。特別な皇室マニアでもありませんし。天皇陛下万歳というタイプでもありません。むしろ若い頃は天皇制そのものに対して疑問を持っていたりしました。でも、今の陛下になってから、そういう感覚はなくなりましたね。
特に震災以降でしょうね。被災地を地道に回るお姿に地位を超えた人としての誠意みたいなものを強く感じるようになったんです。この人は本心でそうやって人と寄り添いたいんだろうなと思えるようになってました。
大げさに言うと「この命尽きるまで」みたいな使命感。政治家の票目当てのスタンドプレイとは違う姿勢というんでしょうか。それが自分お役割と自覚されているように思える。特に戦争体験について感じるんです。
昭和天皇は開戦の当時者ですし、終戦を決めた方でもありますから、僕らの中でも複雑な感情もあったりしました。そういう前陛下とは違う素朴さのようなもの。焼け跡で住む場所も食べるものもない時代を知っている一人の個人としての願い、みたいなものでしょうか。
”戦後”という言い方がいつまで使えるのだろうと思うようになったのはいつ頃からでしょうね。他の国を攻めない、人間に向けて銃を撃たない。ひょっとしてそういう国じゃなくなるのかもしれない、という危機感は強いです。
前半は戦争に明け暮れていた昭和、戦争とは無縁に終わろうとしている平成。次の時代はどうなるんでしょうか。僕らは戦後生まれなわけで、直接の戦争体験はありませんけど、記憶はあります。戦争で命を落とした両親、親戚というのもいます。
でも、そういう話が全く通じない世代が主流になる日がもうすぐそこに来てます。平成から次の時代。どんな総理大臣で迎えることになるんでしょうか。というわけで、曲ですね。ふっと浮かんだのがなぜか小山卓司さん「YELLOW WASP」でした。
8月15日を直接歌ったものじゃないです。自分でも浜田さんの曲が出てくるかなと思ったんですけど、意外でした、って妙な言い方ですけど。中国残留孤児が起こした実際の事件がモチーフになった曲です。
今朝の新聞で残留孤児のことを読んだからかも知れません。浮かんでしまったんだからしょうがないっす(笑)。韓国や中国では解放記念日だということも忘れてはいけないでしょうし。毎日新聞は台湾の日本兵の話を書いてました。
話が思わぬほうに逸れてますね。二年前、台湾に行った時にお会いした、リーダーが国会議員になったロックバンド、ソニックの「高砂ARMY」というアルバムの中に8月15日の玉音放送が使われてました。
高砂族という先住民がいるんですね。台湾の日本軍で勇猛をはせた部隊。戦時中は日本軍として戦い、戦後は国民党に裏切られるという青年の物語が歌われたアルバム。リーダーの国会議員にインタビュー出来る機会があったんで、なぜあの放送を使っているんだ、と訊いたんです。
彼は、子供の頃、おばあちゃんがよく話をしてくれた、政治的な意図はありません、と言ってました。戦争体験は台湾の方が伝えられてるんだと、驚ろかされました。という話を書くつもりじゃなかったですけど、8月15日ですからね。
明日は福耳のインタビュー、アレキサンドロスの千葉マリンスタジアムです。あ、ZOZOタウンだ(笑)。じゃ、おやすみなさい。