結成45周年記念コンサート。昨日と今日、たった二日間だけのスペシャルナイト。良かったですねえ。今までに見てきた彼らのコンサートでも屈指という感じでした。なぜ結成45周年という区切で行ったのかという意図が明確なコンサートでした。
”結成”とと”デビュー”。バンドやアーテイストのキャリアの区切には二つありますよね。今回は”結成”。つまり、普段はなかなか出来ないようなデビュー前の話になるわけです。アマチャア時代のこと、バンドを始めた頃のこと、学生だった頃のこと、ですね。
”デビュー”から数えると、そうはいきません。プロになってからの歴史というのが主軸になります。あえて”結成”に合わせたコンサート。コアなALFEEを見ることが出来ました。ステージのセットや演出も良かったですけどね。
今回だけだからもうネタバレもないでしょうから書いてしまいますが。セットがヨーロッパのお城だった。そこに向かってステージの反対側から二頭立ての馬車に乗って行くという設定。開演が近づくにつれて客席が振り向いて拍手をしている。みなさん演出をご存じだったんですね(笑)。
お城のセットは初、だったんですね。あまりにも似合い過ぎているということでやらなかったのかもしれませんけど、似合ってました(笑)。二日間のライブにしてはお金もかかってました(笑)。
ということよりも、内容ですよ。選曲。後半にプログレ色の強い曲が並んでいた。高見沢さんの「プログレ講座」もありましたし。変拍子や転調、アコギにコーラス、そして曲が長い。彼らの曲の特徴の一つがプログレ好きにあると明かしてました。
もちろんヘビメタありだし、アマチャア時代にやっていたカバーもある。彼らがコーラス主体のグループとして始まったという成り立ちも見える。そして、です。これが重要なんだけど、原風景が鮮明だったことでしょう。
特にアンコールにそういう曲がありました。彼らの曲にはそういうテーマのものがかなりありますけど、60年代後半から70年代前半のキャンパス風景。高見沢さんはその頃のことは小説に書いた、と言ってました。
色んな意味で。THE ALFEEというのはどういうバンドなのか、というバックボーンが見えるコンサートだった。しかも、高見沢さんの声が当時よりも力強く出ていた。あんなにフィジカルな声になったのは最近じゃないでしょうか。
”結成”がテーマですから、そんなにヒット曲とかにこだわらなくてもいいですしね。お得感満載でありました。これだけコンセプトがはっきりしてると来年は”デビュー”でやれるでしょうね。もっとド派手にね(笑)。
というわけで、東京は台風一過、風が気持ちよくて過ごしやすい一日でした。フジ・ロックではデイランが出たんですよね。見たいなあと思ったんですけど。野外はもう無理っす。自重、自粛って、しつこいか(笑)。
曲ですね。彼らの時代的背景を歌った曲を。「シュプレヒコールに耳を塞いで」。明日はJUJUの国際フォーラムです。じゃ、おやすみなさい。