FM TOKYO「Kei’s Bar」のゲストでした。イラストレーターですね。雑誌の表紙やアルバムのジャケットで彼のイラストを目にしたことのない音楽ファンはいないのではないでしょうか。
雑誌と言えば「ニューミュージックマガジン」の表紙ですね。69年の雑誌創刊二号目から書き始めて、70年から76年の3月号まで毎号でした。あの独特のミュージシャン肖像画。まさに雑誌の顔でした。
アルバムのジャケットも多いですよ。最初に書いたのが岡林信康さんの一枚目のアルバム「私を断罪せよ」。岡林さんのキリストを思わせる表情が印象的でした。はっぴいえんどの解散後に出たベストアルバムとかユーミンの「流線形80」とかね。
最近で言えば森山直太朗さんの全アルバムがあります。何で彼のアルバムを書くようになったか。彼が描いた森山良子さんの70年代のアルバムジャケットに家族のイラストがあって、その中に2歳の直太朗さんがいた。彼は、それを覚えていて、自分のアルバムを作る時に、この人に頼みたいと言ったんだそうです。
家族イラスト。そういう写真はありますけど、イラストですからね。母子の二代のアルバムのジャケットを描いたというイラストレターは多くないでしょう。それぞれがアーテイストと言う例も少ないですし、何よりも描く方が現役でじゃないといけない。いい話だなと思いました。
そういう意味では僕も二代にわたってインタビューしていることになるわけですね。それも現役だから、ということになります。そんな話や彼が表紙を描いていた頃の「ニューミュージックマガジン」の話。音楽ファンなら興味を持っていただけると思います。
矢吹さんに初めて会ったのは70年かな。僕が「新宿プレイマップ」の編集者だった時。新宿の街のイラストルポをお願いしたのが最初。その後に、僕の単行本「主父の意見」の表紙をお願いしてます。クレーマー時代の子育てエッセイです。
そして、去年のレコード会社五社共同コンピレーションアルバム「大人のJ-POPカレンダー」のジャケット。戦後70年の名曲でつづったカレンダー企画。1月から12月まで毎月2テーマを決めて選んだ12枚。それぞれ2枚組。全366曲。
例えば7月は「夏の歌」「海の歌」、8月は「平和の歌」「旅の歌」という具合。季節感あふれる抒情的、牧歌的なイラストを描いていただきました。カレンダーとして売れば良いのになあと今でも思いますよ。
ラジオで喋ったことはほとんどない、というシャイな人柄そのもののようなトークになりました。8月後半のオンエアです。昨日のクレージーケンバンド、横山剣さんといい実のあるインタビューでありました。
二日続けて出っ放し。こんなこと書くと毎日会社に行ってる方に叱られでしょうけど、暑いくてしんどい(笑)。みなさん、お疲れ様です。明日は昼間原稿で夜はスキマスイッチのサンプラです。
というわけで、曲だ。岡林さんかな。アルバム「私を断罪せよ」の中の「今日をこえて」を。どんどん越えられなくなりますけど(笑)。じゃ、おやすみなさい。