オフィシャル・髭ダンデイズムと読みます。2012年に結成された4人組。メンバー2名が島根県、残りは広島と鳥取という中国地方出身バンド。島根大学の学内外の音楽仲間。”山陰発ピアノロックバンド”というのがキャッチです。
ヴォーカル、ピアノ、作詞作曲担当の藤原さんは大学を出た後会社員も経験したことがあるという経歴。教員免許を持っているメンバーもいます。そういう意味では、音楽の夢を捨てきれず人生の方向を変更したという人たちになりますね。
地元のインデイーズでミニアルバムを出して、一昨年に上京。今年の4月にシングル「ノーダウト」でメジャーデビューしました。月曜9時のドラマ主題歌になったんでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
同時にアルバム「エスカパレード」も出て、そのツアーのファイナル公演が中野サンプラザ。彼らにとっては最大会場。彼らを初めて見たのは去年の6月、渋谷のクラブクアトロ。一年ぶり。初々しかったです。
開演前のBGMが、マービンゲイとか、フォートップスとかステイ―ビーワンダーという60年代から70年代のソウルのクラシックなんですね。そういう音楽が好きなんだろうなあという、どっちかと言うとオヤジ世代が好きそうなサウンドなんです。
でも、メンバーは生真面目そうで、愛くるしい。アイドルとは言いませんけど、好青年。生真面目さが伝わってくる。人生を音楽に託した、というメッセージもある。90年代生まれです。決してオヤジっぽくない。
去年見た時は、どこかにアマチャアっぽさも残っているようにも感じたんですが、メジャーデビューの力というんでしょうね。オープニングから大ホールらしい演出もあったりして、見違えるようでした。
でも、初の大ホール、しかもサンプラ。気負いも硬さも緊張感もありあり。気持ちをリラックスさせようとはしてるんだけど、なかなかほぐれない。アンコールでようやく素になったように感じられる。今しか見られないだろうな、というライブでした。
それが客席に伝わるんでしょうね。演出された盛り上がりとは違う一体感も新鮮でした。でも、こっから始まるというか、歯車が動き出す瞬間のようなものがありましたよ。それが何なのかはわかりませんが。でも、あ、始まるなという感じでした。
ということで、今後、どうなって行くのか。名前が印象的ですからね。髭が似合う年齢になってもバンドを続けたいというネーミングのようです。曲ですね。アンコールの最後の曲。ファイナルだからもう書いていいんだよね。「異端なスター」という曲を。じゃ、おやすみなさい。