締め出し、というより締め出され。と言ってもカミサンと喧嘩をして追い出されたとか、入れてもらえなかったということではないです。単に入れなかった。家の鍵を忘れたんですよ。帰って開けようと思ったら鍵がない。
もう12時を回ってましたし、カミサンは寝てます。携帯は電源を切ってるし、固定電話は別の部屋にあって鳴らしても聞こえない。近くにホテルもないし、しょうがなくて隣町の府中のホテルに駆け込みました。
午前中に大宮のNACK5で「J-POP TALKIN’」のMrs.GREENAPPLEの完パケを終えてそのまま富士急ハイランドのSEKAI NO OWARIの野外コンサート。渋谷からレコード会社のバスが出ました。
野外だからいつもの鞄は余計な荷物だなあと思って小さなリュックにしたからいけなかった。おまけにNACK5のスタジオがいつもより早い時間だったんでバタバタしてましたからね。鞄のポケットに入っていた鍵のことを忘れました。
SEKAI NO OWARIの野外、良かったですね。彼ららしい野外でした。まだツアーが残ってるんで内容には触れませんけど、彼らの”思想”というんでしょうか。それがシチュエーションにぴったりでした。
富士急ハイランドは、彼らのホームグランドみたいなものでしょうね。今日も深瀬さんが「ここをホームグランドにしよう」的なことを言ってました。”故郷”と言ったのかな。東京生まれの僕には、そういう場所がないんだけど、ここはそういう感じがすると。
先週の週末三日間と今週の週末三日間。計6回。あれだけの規模でその回数。これまでの積み重ねも入れるとそういうなじみ方なんだろうと思いました。彼らの中の”森の思想”というんでしょうか。あの場所ならではじゃないでしょうか。
実を言うと、初めて行きました。今までも知ってましたけど、僕は運転しませんから、一人で電車で行くには結構ハードルが高い。友人、恋人、ご家族とかでいらっしゃる時は、その過程もイベントなんでしょうけど、そういう感じでもない。
さいたまスーパーアリーナとか日産スタジアムとかは行ってるんですけどね。でも、やっぱり違いましたね。”森と空と闇”ね。森の息遣い、空の広がり、陽が落ちてあたりを包み始める闇の気配。まさに「炎と森のカーニバル」でした。
ライブを見ながら、何となくですけど、スタジオジブリのアニメを思い浮かべたりしたんですよ。「千と千尋の神隠し」とか「もののけ姫」とか。自然と人間、近代化と文明、科学技術の進歩とそれによって失われたもの、みたいな世界観。”森への畏敬”と言っても良いのかもしれません。
まあ、思い付きなんで、そんなに真正面から考えたわけじゃないですけど、イメージ、ですね。そういうイメージで言うと、ジョン・レノンも重なりました。彼らの音楽はいろんなことを「想像してご覧」と言ってるように思えます。「IMAGINE」ですよ。
というわけで、締め出されたホテルにて、でした(笑)。ホテルに入れなかったわけじゃないですけどね。曲ですね。SEKAI NO OWARI「炎と森のカーニバル」を。じゃ、おやすみなさい。