FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の5月の特集です。4月がユーミン、次はどうしようと思っていてんですが、この人しかいないと決めました。5月29日はひばりさんの81才の誕生日でもあります。
ユーミンは70年代以降の女性たちの夢と憧れを体現した人だとしたら、戦後日本の復興期の女性たちにとってそうした存在だったのが、ひばりさんだと思うんですね。でも、必ずしもそういう風にみられてないような気もするんです。
演歌の女王と呼ばれたりしますしね。イメージは演歌の人でしょう。もちろん、演歌がいけないとか、そういうことではなくて、ひばりさんは演歌だけ歌ってきたわけじゃないです。ジャズやポップスもたくさん歌ってます。
特に60年代まではロックが浸透してないんで、洋楽というとジャズです。ひばりさんのジャズは定評がありましたからね。そういう音楽から演歌までというのが全体像なわけで、それをきちんとたどれたらなあという特集であります。
もし、時代が違ったら世界の歌姫になっていたでしょうし、そういう仮定を楽しめるような特集になればなあと思ってるんですよ。前々からやりたいと思いつつ、機会がなかった。念願と言っていいでしょうからね。
生まれて初めて見た映画がひばりさんの映画でもありました。デニムのつなぎを始めてみたのもひばりさんでしょう。「東京キッド」の時かな。”右のポッケにゃ夢がある、左のポッケにゃチューインガム”ですよ。
横浜の歌も多かったです。港、マドロス。それも日活映画に出てくる暗黒街的世界ではない青春と海。明るかったんです。シテイポップスの走りでしょうね。ジャズもそういう延長にあった。むしろ演歌の方が後付けだった気がしてます。
というような話を聞くのにこれ以上ないゲストのインタビューが明日。原信夫とシャープス&フラッツの原信夫さん。「真っ赤な太陽」の作曲者。今91歳!お元気のようです。どんな話になるのでしょうか。まずはお知らせを兼ねて。
というわけで、ひばりさん。シャープス&フラッツが演奏しているジャズのアルバム「ひばりジャズを歌う~ナットキングコールをしのんで」から「スターダスト」を。英語で歌ってます。絶品です。じゃ、おやすみなさい。