ご存じの方、どのくらいいらっしゃるんでしょう。「ヤング・ミュージックショー」。NHKのテレビ番組。71年から86年にかけて洋楽のライブやインタビューを放送してました。
まだロックのテレビ番組なんてほとんどありませんでしたからね。克也さんが「ベストヒットinUSA」を始めるのは81年4月です。MTVがスタートしたのはその年の夏。まだテレビと音楽の間には溝も壁もあった時代です。
しかもNHKでしたからね。全国放送でロックが流れる。71年の一回目がCCR。クリーデンス・クリアウオーター・リバイバル。二回目の放送がストーンズ。69年7月のハイドパークのフリーコンサートでした。ギターのブライアン・ジョーンズがなくなった二日後に行われたライブですね。
というような番組のデイレクターが波多野紘一郎さん。NHKの青少年部に所属してました。彼のインタビュー。TOKYO FMの「Kei’s Bar」です。元は石坂敬一さんがおやりになっていた番組ですね。彼がなくなってしまって去年の3月から僕が引き継いでます。
”日本の音楽産業のシンボル的存在だった石坂敬一さんを軸に同時代を生きたミュージックマンたちのロマンや人となりを紡ぐ大人のトーキングスペース”というのが番組のキャッチです。
”ヤング・ミュージックショー”はそういう意味では同時代の洋楽ファンに最も支持されたテレビ番組でしょうからね。どういう意図で始めたとか、NHKがどういう対応をしていたのかとか、色んな話を聞いてみようと思います。
顔ぶれ、すごかったんですよ。ストーンズ、クリーム、ピンク・フロイド、スリードッグ・ナイト、ロッド・スチュワート、ボブ・マーレイ―、デビッド・ボウイ、エルトン・ジョンなどなど。まさに伝説の人ばかり。
事前の資料で81年の10周年の時の番組のDVDを見てたんですが、なんだか懐かしかったです。70年代、文化放送の洋楽の番組の構成もしてましたからね。情報も少ない中で動く姿を見ることが出来る貴重な機会でした。
最近、そういう話をすることがなくなってましたからね。ずっと日本のロックポップスばかり見てきたと思われていたりもします。CCR、好きだったなあとか、73年のストーンズのチケットをみんなで並んだなあとか。
置き忘れてきたものを思い出したという感じでしょうか。「Kei’s Bar」は、その頃の時代のレコード会社の重鎮のゲストとかが多いんで、色んなことを思い出したりするんです。何か忘れてきたかなあみたいな気分になるんですね。
後、そんなに残り時間があるわけじゃないですし、目の前のことだけじゃなくて、忘れ物を取りに帰るみたいなことをやるべきかなあ、とか思ったりもします。もちろん、ポップスやロックは今が一番面白いだけですけど、そういう時期なんでしょうね。
というようなことを考えながら。明日のインタビュー。NACK5「J-POP TALKIN’」の小林克也さんと二本立てです。二人とも僕より先輩。こういう日も珍しいです(笑)。というわけで、曲。洋楽かな。ストーンズ「Street Fighting Man」を。うーん、懐かしい(笑)。じゃ、おやすみなさい。