・昨日、書きましたけど、良かったですよ。面白かった。これまでよりもスケールアップというか、熱量が一段と増していた感じでした。本人が出てない、本人が歌うわけでもないのに、これでもかというくらいに「中島みゆき」でありました。
・そう、丸々三時間という長丁場、これでもかというくらいに「中島みゆき」だったんですけど、曲目がすごかったですからね。「中島みゆき」よりも「中島みゆき」というんでしょうか。本人のコンサートでは絶対に聞けないだろうなという曲もあるという選曲の妙でした。
・出演者、新妻聖子さん、中村中さん、半崎美子さん、平原綾香さん、クミコさん、高畑淳子さん、島津亜矢さん、研ナオコさん、オープニングがヤマハの若手バンド、たんこぶちんという顔ぶれ。ジャンルも世代もばらばら、でも、皆さん本気で「中島みゆき」に迫ってました。
・迫っていた、というか、その人なりの「中島みゆき」を表現していた。出演者の顔ぶれが多彩になった分、歌の表情も豊かになっている。え、こんな曲やるんだ、おう、こんな風に歌うんだという感覚は新鮮でした。
・それぞれが三曲ずつ。例えば、新妻聖子さんは「ひまわり“SUNWARD”」、中村中さんが「狼になりたい」、半崎美子さんは「タクシードライバー」からの3曲。絶妙な選曲でしたね。それぞれが自分の歌になってました。
・半崎さん、札幌出身ですし、地元の親近感もあったんでしょう。大学を中退して親の反対を押し切って上京、パン屋さんに住み込んで音楽活動を始めたという苦労人を支えていたのがみゆきさんの曲だったと言ってました。
・クミコさんも圧巻でしたし、意外だったのは島津亜矢さん。あんなに歌のうまい人とは知りませんでした。じっくりと歌い込む大作曲を丁寧に歌ってました。小節も使ってませんでしたし、演歌の人という感じじゃなかったです。
・最後は研ナオコさんが貫禄の歌いっぷりでしたしね。3時間、全く飽きなかったです。ままだ広島公演が残ってるんで、あんまり曲名は書けませんけど。セットリストはご覧にならないで行かれた方が楽しめると思います。
・お客さん、入ってました。ステージで研ナオコさんが「スカスカだったらどうしよう」と言ってましたけど、実は僕もそう思ってたんですよ。九段下の坂を上がって行く人数がそんなに多くなかったんで、ひょっとして、と思ってたんですが、左右の見切り席意外は埋まってました。
・そういう客席の空気もステージに伝わったんでしょうね。緊張感溢れる競演でありました。あれだけヒット曲にこだわらない選曲で聞かせられるわけですから、もっと出来そうだなと思いましたよ。「縁」が広がって行く、深まって行くという感じでしょうか。
・というわけで、お祭り気分はないけれど歌心に溢れた雛祭りでした。曲ですね。久々に聞きました。みゆきさん「狼になりたい」を。じゃ、お休みなさい。