・というコンサートがありました。アムネステイ。ご存知だとは思いますが、1961年に発足した世界で一番大きな国際人権NGO。つまり非政府系団体ですね。その活動に共感する団体やミュージシャンが集まった日本での1回目のコンサートでした。
・1回目というのは行ってみて知ったんですね。もう30年近く前でしょうか。東京ドームが出来てすぐだった頃にアムネステイ・コンサートが行われたことがありました。スプリングステイーンやステイングが出たんですが、それは見に行きましたね。
・あの時も満員になってなかったんじゃないかな。人権ということに対して日本のロックファンは冷たいのかなと思った記憶があります。今日のコンサートも1回目だと言ってましたから、今までやってなかったんですね。
・会場は渋谷のライブハウス。出演はthe band apart、CARAVANN、シアターブルックという3組。司会をインターFMなどで喋っているというジョー・横溝さんがされてました。お客さんは400人くらいかな、もう少しいたかな。もちろんオールスタンデイングですね。
・その前にTOKYO FMの「Kei‘s Bar」の収録があったんで、途中参加。CARAVANNから見ました。何と言ってもシアターブルックでしたね。1回目だということの気負い、気概、責任感みたいなものがひしひしと伝わってきました。
・シアターブルックは、演奏力のテンションという点では、桁違いなエネルギーのあるバンドですからね。ギターの佐藤タイジさんとドラムの沼澤尚さんの呼吸が素晴らしい。あの二人の演奏だけで価値があるというグループでしょう。
・沼澤さんは、日本人離れしているというと変な言い方ですけど、ほれぼれする演奏なんですよ。繊細で跳ねている。力強いけど力尽くじゃない。これ見よがしなことはしないんだけど跳ね具合の微妙なタイミングがほんとに気持ち良い。まさに間合い、グルーブですね。
・彼の名前を最初に認識したのは20年くらい前でしょうか、陽水さんが新宿の日清パワーステーションでやったライブかな。この人、誰だろう、うまいなあ、と思ったのが最初。アメリカで活動していて帰った頃だったんじゃないでしょうか。その後、矢野顕子さんとかね。あ、ここにもいた、という感じでした。
・ジャズとかファンクとか、もちろん8ビートのロック。どんな音楽でも自分のリズムにしてしまう。バンドと一体になっている。タイジさんのギターとのセッション風な絡みは他では聞けないでしょう。プリンスの「PURPLE RAIN」は感動的にすごかったです。
・タイジさんは、武道館で太陽エネルギーを使ったコンサートをやったり、中津川では「SOLAR BUDOKAN」という野外イベントも毎年やってます。“原発NO”というより“太陽光YES”というのが彼の姿勢ですね。人権問題に対しての共感も同じ流れにあるんでしょう。原発偏重と人権軽視は重なり合います。
・司会のジョー横溝さんが、「人権とか言い出すと、変なヤツと思われる世の中」という話をしてましたけど、こういう人達がいるのが救いだなあと思って見ておりました。来年以降も何とか続けていって欲しいものです。
・地味だけと意味がある。明日以降、まだライブはいくつかありますが、これが2017年最後のコンサートになってもいいかもしれません。というわけで、シアター・ブルックの「パープル レイン」、CDになってないか(笑)。「ありたっけの愛」を。じゃ、お休みなさい。