・ご存知ないでしょうねえ。どうなんでしょう。以前、拓郎さんの「オールナイトニッポン・ゴールド」で取り上げていたんで知っているという方もおいででしょう。1964年、日本で最初にビートルズをカバーした日本のバンドです。
・今日は10月5日。ビートルズがイギリスでデビューした日なんですね。55年前です。そういうこともあって、というか、こじつけという意味の方が強いですが、ヴォーカルの斉藤タカシさんに、TOKYO FMの「Kei‘s Bar」のゲストに来て頂きました。
・Kei‘s Barは、毎週月曜日の深夜1時半からやっている全国ネットの番組です。去年の11月から元EMI、ユニバール、ワーナー。石坂敬一さんがやっていた番組なんですね。年末に彼がなくなってしまって中断していたんですが、3月から僕が引き継いでます。
・25分弱とそんなに長い番組じゃないんで一回のインタビューを2週に分けてオンエアします。今までは、レコード会社の社長さんや会長さん、プロデユーサー、そうそうたる方が登場されて、業界的には驚かれてますが、今回は、ちょっと色合いの違うゲストになりました。
・話し、面白いんですよ。そもそもビートルズを知ったのが1963年の冬。横須賀にあった米兵相手のクラブ「オスカー」で演奏していた時に、アメリカから来た兵隊が「今、一番流行っている」ということで持ってきたのがビートルズの「抱きしめたい」だったというんです。
・常連の兵隊が、帰国して、入れ違いに日本に来る人に、「オスカーにこれを持って行ってくれ」と渡された。そのドーナッツ盤を楽屋で聞いて「なんだコレは」とぶっ飛んでしまって、それを事務所に持ち帰った。
・彼らの事務所は雪村いずみさんが所属していた事務所で、そこの社長さんが「面白いからやろう」ということになってカバーすることになった。東京のバンドがやるんだかた東京ビートルズだ、というネーミングだった。
・情報も何にもなくて、どうアレンジするかも分からない。レコードを聴いて見よう見まねでやった、というような話をしてくれてます。64年のことですからね。GSブームもまだ始まってない時代。今じゃ考えられないことばかりです。
・大瀧詠一さんが「はっぴいえんどは70年代の東京ビートルズだった」と後に書いたりもしてます。斉藤タカシさん、1945年生まれ、お元気そうでした。オンエアは、10月16日と23日です。「ビートルスが教えてくれた」の発売は15日前後だそうです。
・というわけで東京ビートルズ。ビートルズの第一号日本語カバー「抱きしめたい」を。じゃ、お休みなさい。