・去年の11月から始まっていたツアーの最終会場。今日が最終日でした。約10ヶ月。長いですよねえ。本数は42都市80本ですよ。全て大ホール。国際フォーラムが最大。他は、2000人から大きくて3500人くらい。ホールツアーですよ。
・総動員数はどのくらいだと思います?約18万8千人。東京ドームに換算すれば約4日分。でも、そういうことじゃないんですよねえ。そういうことじゃない、ということを知り尽くした人達の意地や誇りや心意気が全て結集されたような最終日でした。
・ビジネスや効率で考えればありえない、ホールでここまで出来る、ここまでやろうとするのかと思わせる規模のセットや照明、映像やダンサーを使った演出。移動が大変だっただろうというのは一目瞭然。スケジュールを見たら2000人規模のホールで一日公演も結構ありました。
・そう、そういうことじゃないんですよね。地方の人達に音楽を届ける。東京や大都市に出てこられない人やそういう街に住んでいる人に会いに行く。自分達はそうやって生きてきた、大きくなってきたということを知り尽くしている。ドームで何十万人集めましたということを基準にしている人達には理解出来ない、音楽的良心でしょう。
・浜田さんもその筆頭でしょうけど、ユーミンの方がキャリアは長いですからね。年齢は少し下ですが、女性ですし、と言ってはいけないのかな。でも、年齢はご承知のとおり。それだけのロングツアーをやっている同年代の男性もいません。
・アルバム「宇宙図書館」を携えてのツアー。一年近くやってる分、どの曲にも命が吹き込まれている。新しい曲と古い曲が変わらない流れを作ってました。図書館は宇宙です、というコンセプトのアルバムですからね。本のページをめくるようにイメージが展開して行きました。
・宇宙あり星空あり、砂漠やアフリカの大地あり、無声映画やハリウッドのレトロな世界からフィフテイーズの青春、日本の能や民俗舞踊のような情念の世界もある。そんなめくるめく世界を自在の演奏ががっちりと支えている。というようなことは、7月に見た時にも書きましたね。
・昨日の安室さんの引退発表の後ですからね。ユーミンの「持続する志」が余計に美しく見えたというのもあるでしょうね。「引き際の美学」を超えた継続。「やれなくなるまでやる」ことの美しさ。「私はユーミン」「私はユーミンの奴隷なの」と言っていたのが印象的でした。
・”ユーミン”であり続けること。ステージの上が全て。そのための戦い。スタッフを「一緒に戦ってきたと紹介しながら、「戦う相手は自分自身でした」と言ってました。今回のツアーだけじゃなくて、ずっとそうやって生きてきた人なんだと思います。
・そう思って聴くと、選ばれている曲は、そういう曲が多かったなという印象でした。踊りきった、歌いきった。この曲もそんな一曲でした。「ダンスのように抱き寄せたい」を。寂しさも空しさも全てを愛おしく思いつつ踊り続ける。感動的なフィナーレでした。じゃ、お休みなさい。