FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の5月の特集。60年代の10年間を二年ずつ特集している五週間。今日収録したのは来週月曜分、5週目です。つまり68年、69年の二年間でした。
二年ずつやるのは面白かったですよ。一年ごとだと細かくなり過ぎるんですが、2年ごとだと多少俯瞰できる。一年だけだと見えてこない動きがセットになっていたりする。68,69というのがまさにそんな二年間でした。
もっと言えば67年・68年・69年の三年間がいわゆる60年代後半なんですね。サブカルとかカウンタカルチャー、アングラとかサイケとか、色々言われたムーブメントが始まった時。政治の季節とも言われてました。
68,69。GSブームがピークを迎えて一気に坂を転がり落ちて行く時。学生運動もそうでした。東大安田講堂が69年1月。全国の大学での学費闘争やベトナム反戦闘争が最後の場面を迎えた時。GSがニューロックになり、関東フォークが関西フォークに取って代わられた時ですよ。
そして、個人的には大学を出て社会人になったのも69年。新宿のタウン誌でしたからね。どっぷり新宿に浸かっていた時。新宿騒乱事件が68年の秋、西口フォークが69年の5月から6月。そして、69年の10月が国際反戦デーでの新宿駅焼き討ち事件。まあ、色々ありました。
ラジオなどでは、なかなか語りにくいんですよね。説明しなければいけないことが多い。自分でも未だに整理出来てないこともある。飲み屋で部下にとうとうと語ったりするようなわけにもいかない。うまく話せたかなあという感じの方が強いです。
もう50年近く前ですからね。大昔。今更、という気もしますし。どうなんでしょうねえ。寺山修司さんなんかは今でも若い人に読まれたりしてますから、気にすることはないのかもしれませんが。天井桟敷と状況劇場とかね。
今日も”アングラ”ということについて話したりしましたけどね。東大安田講堂の落書きとか紹介してしまいました。きっと、不評でしょうねえ(笑)。でも、自分の中でどこかにやり残しているという感じはありますね。
それだけはやっておかないといけないのかな、という気分と、もういいよ、という面と両方かな。今更ねえ、というか。やり残しているといっても、じゃあ、どんな形が良いのか、分かってませんし。
小説にしたいな、というのはありますけど、どこが出してくれるんだとかね。気分がどんどんネガテイブになっていきますね(笑)。時々、こうやって記憶の虫干し程度でいいのかもしれません。オンエアは来週の月曜日です。
「70年代ノート」という本は書いてるんですけど、「60年代ノート」は、どうなんでしょうか。あ、昨日、ゆずの東京ドームで、ある3人組の一人に会ったんですが、「70年代ノート、買いましたよ」と言われました。嬉しかったです。
ゆずの東京ドーム。見事でしたね。規模という演出といい、パフォーマンスといい、まさに20年の到達点。気迫もサービス精神も素晴らしかったです。立派になったなあという面と変わらないなあという面とありました。話が逸れたか。
曲ですね。69年の曲。シューベルツの「風」を。オンエアでかけなかったんですよねえ。最後の曲、こっちにすべきだったかなあ、とグチグチしてます。そういうのがホントに多い(笑)。明日は氷室さんの「LAST GIGS」の東京ドームの映画公開です。じゃ、お休みなさい。