今、大ヒット中の映画ですね。見て来ました。今週、RADWIMPSのインタビューがありそうだということで、急遽時間を作って行ってきました。夕方、近くの映画館を探して日本橋のTOHOシネマがちょうど良いタイミングでありました。氷室さんの映画のトークイベントをやった所でした。
平日の夕方なのに半分以上は埋まってましたね。ヒット作というのは、こういうことなんでしょう。カップルからオヤジ、家族連れまでいました。アニメの方が間口が広いのかもしれません。きれいな映画でした。
高校生の男女がある日、入れ替わってしまう。この発想が、今だなあと思いました。アニメやSFでは普通の設定なんでしょうね。映画は青春恋愛映画として、面白かったんですが、入れ替わり、ということが今イチピンと来ない。ここがジジイなんですよ(笑)。
でも、それが何とも切ない。お互いの時間にズレがあるんで、会えない。入れ替わったことの記憶があるんだけど、それが記憶から消えてしまう。でも、ずっと誰かを探している感覚は残っている。消えてしまう儚さ。赤い糸の伝説の現代的解釈、という感じでした。
一方でそういうロマンテイックな巡り会いストーリーという側面を持ちながら、何と言っても、天変地異がドラマの核になってることが重要でしょうね。彗星の隕石が地球に落ちてきて、女の子の住んでいる村が全滅してしまう。
1000年以上前にもその村には隕石が落ちてきて、その時にも、そういう不思議な出来事があった。超常現象が引き起こす奇跡という要素が、どこかありそうなリアリテイにもなってました。隕石の落下で村が消滅することを予感した少女が、避難を呼びかけたり、発電所を爆破したり、迫真のストーリーも備えている。隕石落下は震災の時の津波に思えました。
震災以降のファンタジーという印象も強く感じたんですね。会いたい人と離ればなれになってゆく。この世界のどこかに違う時間軸で動いている世界がある。そして、或る日、それぞれの世界で生きている者が入れ替わってしまう。でも、元の世界に戻ったときに、お互いの記憶が消えている。
というような分かったようなことを書いてますけど、まだまだ色んな解釈がありそうでした。映画を見るとは思ってなかったんで眼鏡を持ってなくて、画面の中の新聞記事の文字とか読めませんでしたからね。もう一回見ようかなという感じです。
僕らは子供の頃の映画「君の名は」は戦争が舞台でした。あれから60年も経って、震災を背景にしたアニメファンタジーの傑作に生まれ変わった、ということでしょうか。RADWIMPSは、映画音楽も担当、開花したなあ、という感じでした。曲ですね。RADWIMPSで「前前前世」を。じゃ、お休みなさい。