9月22日、まさに誕生日のその日、渋谷のオーチャードホールでした。還暦のバースデイライブ。東京はホール事情が最悪で、何年も先じゃないと会場が押さえられないという中で、こんなにドンぴしゃなライブが出来るんだという感じでした。
開演が夕方5時。そうか、休日だから早いのか、と思って、原稿を早々に切り上げて出かけていったら、開演のBGMが何と「渋谷で5時」(笑)。これもこの日が休日だから出来たんでしょうけど、マーチンさんは自分で「俺、持ってる」と言ってました。
アルバム「dolce」を携えてのツアーですけど、ソロデビュー30周年と還暦が一緒になってますからね。記念すべきライブならではのセットリストでした。しかも、ゲストが登場した。JUJUと小田和正さんとKREVA。豪華でしたよ。
JUJUとKREVAは「dolce」で一緒になってるし、小田さんは、マーチンさんがソロになってからコラボしてきた人。しかも、中学生だった彼はオフコースのデビュー曲「群衆の中で」のレコードを買ってるという関係。小田さんも、そのことは聞いてびっくりした、と言ってました。
KREVAから小田さんまで。マーチンさんは、ブラック系音楽の中心的存在、ラブソングの王様というイメージですが、実はフォークやロックも詳しい。歌謡曲も含めたJ-POPの牽引車でもあると思ってるんですよ。そんなことを改めて感じさせてくれました。
声も艶っぽくて堂々とした歌いっぷりには風格も備わってきてます。でも、還暦のイメージは変わりましたね。2006年に拓郎さんとかぐや姫がつま恋でイベントをやった時は、もうちょっと希少価値的なイメージがありましたけど、もう、そういう感じじゃないですもんね。
まあ、来週月曜日は拓郎さんの70才初ライブですからね。10年後は、70でも驚かなくなるのかもしれません。この何年か「還暦ソウルを聴かせる」と言ってきたから今度は「古希ソウル」だとは言ってました。たぶん、そうなるんでしょう。そこまで僕らが頑張れるか、ですね。
というわけで、マーチンさんのソロの始まりの歌を。「ガラス越しに消えた夏」を、ガラス越しには、今日も雨でした。太陽が恋しい。じゃ、お休みなさい。