戻りました。今日も良いお天気でした。昼間は日射しが強かったですけど、海風が気持ち良かったです。おまけにシルバーシート用(笑)のテントもありましたし、夏の野外らしい良い一日を過ごすことができました。
地域密着型の夏フェス。なぜここでやっているかという背景や必然性が見えるイベント。それが今までになかった点でしょうね。石巻の市民オーケストラや和太鼓、高校の合唱団、被災地出身のダンサーとBankbandというコラボレーション。音楽的な意味合いも新鮮でした。
あらためて震災を思い起こさせてくれ、同時に、どんな風に時間が経っているかも気付かせてくれる。apbankは震災の後、五ヶ月間、ボランテイアを組織して石巻に滞在していたんだそうです。ナオト・インテイライミがその時のことを話しながら涙ぐんでました。
参加ミュージシャンの中にSUGIZOさんがいたんですが、小林武史さんとのつながりは、彼が、石巻でボランテイアをしていた時、同じようにボランテイアで泥のかき出し部隊のリーダーをしていたSUGIZOさんと会ったことなんだそうです。
単に豪華ゲストが登場します、という顔ぶれではないフェス。会場になった石巻港雲雀野埠頭というのは7メートルの津波に襲われて、最近まで瓦礫の処理場になっていた場所だったんだそうです。出場者がそんな話をしながら歌うわけです。
それでいて演奏のクオリテイが高い。史上最強ハコバンのBankbandの演奏力も楽しめました。RCの「スローバラード」やBUMPの「ロストマン」のカバーは絶品でした。若いバンドが多かったのも、次に伝えるというコンセプトが見えました。
感動したのは、退場門を出る時に、現地の若いスタッフが勢揃いして手を振りながら”ありがとうございました”を笑顔で言ってくれたんですよ。”気をつけてお帰りください”は普通ですけど、笑顔と手、ですからね。こういう所にジーンと来るんですよ(笑)。
ナオトインテイライミが”あの震災”ではなく”この震災”なんだと思う、という言い方をしてました。”あの”というほど時間が経ったわけでも過去になったわけでもない。確かに、ここが瓦礫処理場だった、と言われても、その名残は全くないですし、見かけは復興してるんでしょうけど、終わってないことも沢山ある。彼は、そのことを言ってました。
今日は都知事選で、東京オリンピックに話題が移ってますけど、そのために置き去りにされていることも多い、と改めて思ったりもしました。夜の海越しに見えた、石巻の川開き祭りの花火が何とも切なかったです。曲ですね。ミスチルの「HANABI」を、じゃ、お休みなさい。