熱演、でありました。今年の春に出たアルバム「五十乃花」を携えてのツアー。今日が46本目。全部で51本というハードスケジュール。なんで50本かというと、リーダーのヴォーカル、増子さんが今年50才だから。分かりやすいです。
6年前か、氷室さんが50才になる時に「50×50」というツアーをやりましたよね。怒髪天はライブハウスだし、移動もワゴン車だったりするんで、比較してもしょうがないですけど、過酷であることには変わりはありません。
シンプルで体当たり。バンドメンバー4人だけのシンプルで体当たりな歌と演奏。身体が動かなくなるまでやる。きれい事や美辞麗句も一切なし。30年以上のバンド活動に基づいた、木訥で生活感のこもったトーク。そして、気の良いあんちゃん的な人柄のにじみ出たユーモア。
決して順風満帆だったわけじゃない。むしろ、その真逆のような汗と涙のバンド人生。でも、4人で演奏出来ていることが一番の幸せなんだということが伝わってくる屈託のなさ。オヤジバンドの鏡のようなライブでした。
昨日もちょっと書きましたけど、今の日本のロックの中で少ないのが”ワークソング”でしょう。こんなに格差が広がったりする世の中なのに、そのことにちゃんと向き合っているバンドやアーテイストが多くない。彼らはそんな一組でしょう。
自分達がそういう生活をしてきたわけで、自分の経験を歌えば、それがリアリテイになる。”社会派”という印象はないのも、そのせいでしょうね。テレビに出たりしないんで、メジャー感はそれほどかもしれませんけど、貴重なバンドです。
というわけで、明日はBUMP OF CHICKENの日産スタジアム。お天気はどうなんでしょう。
曲ですね。二日続きの怒髪天。「全人類肯定曲」を。じゃ、お休みなさい。