去年、名古屋に行った話は書きましたよね。年が明けて、ぐっと密度が濃くなります。どんなキャンペーンかと言うと劇場公開に先だって行われる地方の試写会や、地方のメディアへの説明会ツアーですね。
「夜会」は、東京以外、大阪で行われたことがあるだけで、地方の人にはほとんど縁がない。みゆきさんのファンでも「あることは知っていたけど、どんなものかは詳しく知らない」という人が多い。そういう人たちにも見てもらうために説明に行くというものですね。
何でお前が行くんだ、と思われる方もおいでしょう。自分でも、僕で良いんですか、という気持ちでした。でも、30年以上取材の機会をもらって、「夜会」の1回目から見ている人間としては、東京でしか見られないことにずっと勿体ないと思ってましたからね。少しでも力になれれば、ということでお受けしたわけです。
今日は、群馬の上毛新聞と栃木の下野新聞。面白かったですよ。それぞれ年齢も違う記者の方と話しました。当然ながら、先方のみゆきさんに対しての知識も関心も違うわけで、話も内容も変わってくる。名古屋の時もそうでしたけど、自分で話しながら発見することも色々あるわけです。
こういう機会は初めてだなあと改めて思いました。地方紙が東京の音楽情報やアーティストを扱う時は、通信社経由が多いんですね。僕も、そういうルートで自分の原稿が掲載されたことはありましたけど、どんな新聞社なのかは、あんまり知識がないわけです。
しかも、どんな記者の方がいらっしゃるのかということになるともっと縁がない。建物を見て、へえ、こんな新聞社なのかと思うだけでも新鮮でありました。僕なりに思っていることを1時間前後話をしましたけど、もし、的外れな記事が出たら、僕の話がつたなかったということになるんでしょうし。自分の本とかじゃないぶん、あんまり経験したことのない責任感も感じたりしてますね。この先、全国、かなりの地方に行くんですが、どうなりますか。
気がついたこと。群馬から栃木に行くのはかなり不便なんですね。僕等はレンタカー移動だったんですが、高崎から宇都宮に行くのは一旦東京に戻った方が早い。距離は、高崎から宇都宮の方が遙かに近いのに、列車の便が悪い。走ってないんですよ。
そういうことなのか、と思ったりしましたよ。東京に行くことばっかりが便利になってる。地方から地方という発想がなくなってる。車移動が当たり前になって鉄道の利用者が減ってるということもあるんでしょうけど、鉄道の側にそういう意識がないんじゃないかなあとも思いました。こうやって地方が切り捨てられてゆくのかもしれないとかね。
話は逸れましたけど(笑)。でも、元鉄チャンとしては、ローカル線が消えてゆくのは淋しいわけです。群馬から栃木に行きますと言われた時、両毛線に乗れるなと思ったんですが、甘かった(笑)。来週は長野かな。
というわけで、デビッド・ボウイもなくなってしまいました。69歳。僕と同じ年。早いですよねえ。群馬出身の彼らは、今年は結成35周年です。BOO/WY、「ハイウエイに乗る前に」。立派な道路がたくさんありました。じゃ、お休みなさい。