インタビューなんですよ。NACK5の「J-POP TALKIN’」。10月の後半の二週ですね。7日に三枚目のアルバム「Bremen」が出たばかりです。インタビューは前作の「Yankee」以来1年半ぶりです。あの時はまだラジオにも慣れてなくて緊張してるのがそのまま出てましたけど、もうそういう感じはないんでしょうね。
あの時はまだ初ライブも行ってませんでしたけど、この一年半の間に、ライブもツアーも経験してますし、今年の夏は野外フェスにも出てました。僕はそのうち三回のライブを見ましたけど、見るたびに変わってゆきましたからね。こうやって色んなことを脱皮していくのか、という過程を見ているようでした。
才能、という意味では、この5年間で最も鮮烈なものを感じるんですよ。その前は誰かな。RADWIMPSの野田洋次郎さんかな。その前はBUMP OF CHICKENの藤原基央さんでしょう。作詞作曲、多重録音、イラストやCG。色んな方法で自分のイメージを形に出来る多才。そういう何年かの一人という印象です。
アルバム「Bremen」は、「Yankee」とはずい分違います。人と繋がりたい、笑いたいという儚いまでの願いが詰まっていた「Yankee」に比べると、より力強い。疑問や否定の渦の中から歩き出そうとしていた痛々しさみたいなものが消えている。ライブをやったことで変わったんだろうなあと思いますが、そんな話を聞いてみます。
前作の「Yankee」というタイトルは、ネットの中のバーチャルな世界からリアルな世界に移民してきたという意味でしたけど、今回は「Bremen」。音楽隊を連想します。でも、あの声の存在感や間断ない音の刺激は変わりません。というか、より垢抜けてきている。磨かれているという感じです。
普通のインタビューのつもりでいると、こちらが見透かされるというのかな。どこまで真摯に話が聞けるか。決まったのがぎりぎりだったんで、万全の状態とは言えませんが、希有な才能をリスペクトしつつやってみようと思います。というわけで、アルバムの直近シングル「アンビリーバーズ」を。じゃ、お休みなさい。