Mr.Childrenのツアー「REFLECTION」の横浜アリーナ。アルバムの発売が6月なのに、ツアーは3月から始まっている。ずっと発売前ですよ。それだけの規模のツアーを新曲ばかりでやるというのは異例でしょう。そういう意味ではやっと見ることが出来るわけです。
2年半ぶりのアルバム「REFLECTION」。アルバムには14曲入りの「Drip」と23曲入りの「Naked」の2種類。「Drip」はCDで「Naked」はUSBという形態の違いがあります。2012年のアルバム「(an imitation)bloody orange」の後に20周年を迎えて、次のステップに踏み出した一作目です。
心機一転、渾身のバンドサウンド。2年7ヶ月の間に生まれた23曲を全部聴いて貰いたいというのが「Naked」。でもCDには収まらないということでUSBという形になった。その中から選ばれた14曲が「Drip」。曲順も違います。心の動きの軌跡が「Naked」、アルバムとしての密度が「Drip」という感じでしょうか。
名実ともに日本を代表するバンドになった実績やイメージに沿った活動をしてゆくのか、より純化したバンドとしてロックしてゆくのか。アルバム全体にそんな決意や逡巡や喜びや戸惑いが刻まれている。そこまで歌わなくても良いのにと思わせるくらいの赤裸々さもある。
一つの感情や事象を色んな角度から光を当てて歌っている。同じ歌でも見方によって解釈が違うということもあるでしょう。歌う側は自分のことを誠実に歌っているけれど、画一的なとらえ方をさせない。彼らのことでもあるようで、聞いている人が自分を重ね合わせることも出来る。虚実皮膜というんでしょうか。
アルバムを聴く限り、今までの彼らのライブの中で最もロック色の強いものになるんじゃないかと思ってるんですが、どうなるでしょう。楽しみです。オフクロ、熱は下がりました。肺炎の懸念はないそうです。ご心配おかけしました。曲ですね。アルバムの中の新境地、大陸風な曲想が新鮮でした。「斜陽」を。じゃ、お休みなさい。