衝撃でした。驚きと言った方が良いかもしれません。デビューしてから最初のツアー、福岡、大阪、名古屋に次ぐ4本目。つまり、人生で四回目のライブということですよ。とんでもない。もう何度もツアーを重ねているかのような吸引力のあるパフォーマンスでした。
何がすごいって、歌に入り込んでいる。演奏と馴染んでいる。ひょっとして自分でも気づかなかった深みに入り込んで行ってるのではないか、と思わせる集中力。反面、どう見られているかという冷静さも感じさせる。もう少ししたらそれが計算になったり、駆け引きになったりもするんでしょうけど、そんなに意識的にやらないでも、すでに備わっているように見えました。
最初だというエクスキューズを感じさせない。経験がないからということで客席に甘えたりしない。自分だけ舞い上がったり、周りが見えなくなっているようなぎこちなさがない。上手に歌おうとか、演奏しようという気持ちの空回りもないように見える。客席と自分がどんな風に繋がっていたいかが自覚されている。でも、屈託なくみずみずしく、自由で明るい。
女性に対して、こういう表現は失礼かもしれませんが、決して超美人でもないし、才能がほとばしるような天才という感じでもないでしょう。でも、一番大事な”普通さ”を失ってない。仲間意識や親近感。聞き手との間の共通項。そして、演奏が始まると別人のようになる。こういうのを天性というんだろうなあ、という驚き。終わってからしばらく立てませんでした。
楽器にも色々挑戦してましたし、どんどん変わってゆくでしょう。秋にもツアーがあると発表されてました。こっから何かが始まる、という忘れられない一夜になりそうです。曲ですね。今年一月に出た曲「瞳」を。じゃ、お休みなさい。