昨日、見ました。そして、今日BAYFM「MIND OF MUSIC」のユーミン特集。さっき終わって、今は東京駅近くの例のバイキングレストラン。昼飯ね。良いお天気です。最高の秋晴れ。ユーミンの曲に「悲しいほどお天気」という歌がありますが、そういうお天気でもないです。ほんとに気持ち良いです。
で、ユーミンの帝劇ですが、良かったんですよ。一昨年に1回目があって、それは、出来ればあんまり触れたくないかなという感じだったんですが、今回は違いました。というような話を番組でしてきました。昨日の今日ですからね。昼間の公演が終わってから台本を書いたりして遅くなってしまいました。
何が良かったかっていうと、今まで彼女の作品では扱われてこなかったテーマだったということですね。時代背景やストーリー、その中に流れているもの。正確に言えば、今までも彼女のいくつかの作品にはあったテーマが独立して更に深くなっている。
それは何かと言うと、僕は”老い”だと思ってるんですよ。人が老いてゆくこと。そして、人はどこから来てどこに帰って行くのか。青春というのは、そんな時間の中でどんな意味を持つのか。その頃の記憶というのは、どのくらい重いものなのか。
ホームページで粗筋も公開されてますけど、時代が戦争なんですね。あの太平洋戦争。その中で音楽や美術が好きだった若者の青春。戦後それがどんな形をとって行ったのか、そして、どんな結末を迎えるのか。死生観がテーマでもありました。
ユーミンのデビューアルバムのタイトル曲「ひこうき雲」が”死”を扱った曲だということは知られてますよね。でも、曲調の爽やかさというか、瑞々しさがそういう”影”を感じさせなかったわけですけど、”影”をクローズアップした物語という気がしました。
人は若いままで生きて行けるわけはないですし、いつか死にます。そんな宿命の儚さや切なさ、あるいは美しさこそユーミンのラブソングなんだと思わせてくれる舞台でした。彼女もこの舞台で歌う、この物語の狂言回し的役割に誇りを持って歌っているという感じでしたよ。
脱バブルというんでしょうかね。本人の望むと望まざるに関わらず、彼女はそういうイメージがついてましたからね。それを払拭するには十分な内容でした。彼女が伝える戦争体験がどんな風に若い人に見られるのかも興味深いです。
コンサートと違う舞台表現としてはみゆきさんの「夜会」が独壇場でしたからね。そこに並び立つようになる時が来るかも知れません。楽しみであります。ということで一気に書いてしまいましたが、夜はどうなってるでしょう(笑)。曲ですね。ユーミンです。「悲しいほどお天気」を。じゃ、また。