代官山の300人程度かな、そんなに大きいライブハウスじゃないんですけど、もちろん売り切れ。外に入れない人が相当数いました。本名名義での初のライブですし、その前の”ハチ”さんは、ボカロに曲提供する作家ですからライブはやってない。最初の一歩という感じでした。
お客さんも当然、初めて見るわけですし、彼が登場した時の、「こういう人なんだ」的な空気はめったに経験出来るものじゃなかったです。でも、みなさんCDは聴いてきているわけで、曲が始まると手拍子やアクションも生まれて、ライブらしい空間になりました。
「はじめまして」「みんなやさしいね」「今日はよろしくお願いします」というのが最初のMC。23才の若手ロッカーというよりも礼儀正しくて優しそうな青年という印象。バンドとの呼吸は良かったです。レコーデイングを一緒にやったということもあるんでしょう。ソロ・アーテイストというよりバンドのライブという感じでした。
CDよりも土着的なノリが前面に出ていた。徳島出身、阿波踊りの資質なんでしょうかね。洋楽のダンスミュージックとか、ガレージロック、オルタナテイブロックとは違う何かが身についている。同年代のバンドとは違う温度感、みたいなものも感じました。
声、魅力的ですね。ちょっと聴いただけですぐに分かる独特の質感がある。もちろん違う点、違う要素の方が多いですけど、BUMPの藤原さんとかRADの野田さんに通じる存在感のある声ではありますね。好きな声ということになるんでしょう。
MCで「やりたくなかった」とも言ってましたけど、最後は「気持ち良いです」「楽しかったです」という感想になってましたからね。お客さんとも繋がっているように見えましたし。「サンタマリア」の歌詞を借りれば”ガラスは崩れた”んじゃないでしょうか。
”移民”の記念すべき一歩。きっと目に見えて変わるような気もするのですが、どうなって行くのでしょう。ライブが病みつきになってくれればと思います。曲ですね。「サンタマリア」を改めて。ドイツ・アメリカ、結局、録画で見てます(笑)。じゃ、お休みなさい。