今日は、コンサートだったんで、素面ですけど、連日、久々に会う人たちと一緒でしたからね。結構、アルコールも入ったりして、そのまま寝てしまいました。酔っ払っていると書きたなったりもするんですけど、次の日のことを思うと早く寝ようという判断になりますね。
でも、深夜っていうと何時を思い浮かべるでしょう。若い頃の深夜というのは2時、3時でしたから、そこまでじゃないという感じもあるんですけどね。せいぜい日付が変わる程度ですよ。とは言うものの、近所のバスは12時を回ると深夜バスと銘打ってますから、やっぱり深夜か、ってごちゃごちゃ言ってます(笑)。
書こうと思っていたことはあるんですよ。柴那典さんという音楽ジャーナリストが書いた「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」という本、あまりの面白さに二日で読んでしまいました。で、一昨日にその本のことを書こうと思っていたら、深夜帰宅ね。駄洒落は書けても、マジなことは無理というヘロヘロ具合でありました。
ボーカロイドとは何か、コンピューター・ミュージックはなぜ広まったのか。初音ミクとはどういう存在なのか。CDが売れない時代に、音楽好きの若者達が何を面白がって、どこに活路を見いだしているのか。目から鱗の本でありました。
画期的だったのは、そんなここ数年、彼の分析だと2007年がその分岐点なんですが、それ以降のシーンだけではなく、音楽史的な納得だったんですよ。テクノロジーや楽器、メデイアの変化とシーンの転機。例えば、70年代にフォークが出た時や、ラップが登場した時。音楽がプロの手から解放された時期ですね。
そういう認識は僕の中にもありましたけど、そんな転機とボカロを具体的な人物を登場させながら見事に結びつけていた。アメリカ、サンフランシスコのコンピューター文化発祥に関わったのが、60年代のヒッピーで、「全地球カタログ」を書いた人だった。
そして、日本のボーカロイド計画に、エレックレコードの仕掛け人が関わっていた。拓郎さんのデビューアルバムのバックを務めていたバンド、マックスのメンバーだった。そういう人脈も絡みながら、ボカロが、音楽史的にどういう意味を持っているかを展開している。名著、と言って良いと思いますよ。
単なる深夜帰宅について書くつもりで始めたんで、かなり乱暴な紹介になってますけど、ともかく面白かったです。太田出版から出てます。米津玄師さんのことも、もちろんその中に出てきます。と、ここまで書いて今日のタイトルを変えました。「連日の深夜帰宅」だけだったんですよ(笑)。
というわけで、すっきりしました(笑)。明日は、「MIND OF MUSIC」の準備。曲ですね。初音ミクの「千本桜」。柴さんは、歴史を決定づけた一曲としてました。じゃ、お休みなさい。