今、戻りましたよ。スーパーアリーナが終わってから、どっかで食事して帰ると、この時間になりますね。ライブは楽しい時間を過ごせるわけですが、生活の時間帯がずれるのが、玉に瑕というか、何というか。でも、ステージでに立っている人もそういう時間帯になるわけで、それが嫌なら、堅気の生活をしなさい、ということにしかなりませんけど。堅気は言いすぎかな。普通の生活か。
カミサンはとっくに寝てますしね。前は、帰ってから、簡単な夜食くらいあったんですけど、今は、全くほったらかしというか、勝手に食べてくれば、という状態であります。まあ、夫婦が年月を重ねるということはそういうことなんでしょうけどねって、何を書いてるんだ(笑)。
桑田さん、素晴らしかったですね。すごかった。すごいと言っても、力づくな感じのすごさじゃない。何でしょうね。清々しいすごみというか、温かな覚悟というか、渾身の等身大、とでも言いましょうか。等身大、という言葉って、結構微妙なニュアンスもあるんですよね。
これが身の丈です、というエクスキューズみたいな感じ。これが私のサイズですから、これ以上は出来なくてもいいでしょ、みたいな味気なさというのかな。そういうニュアンスじゃない。自分の喜怒哀楽や表現の限界ギリギリまで出し尽くそうという完全燃焼系の等身大、ってわかりにくいか。
あれだけのキャリアと作品と技もある人が、そこに頼らない。もっと根源的なことに向かおうとしている。お祭り系の盛り上がりだけを求めても出来てしまうんでしょうけど、そこに行かない。もちろん、笑いも茶目っ気もあるエンターテインメントなわけですが、もっと本質的なことを歌おうとしている。
音楽に対してのオネスティというのかな。そう、オネスティ、これが適切でしょうか。正直と言うと道徳的過ぎる気もするし。でも、家族や肉親との別れや人間の老い、みたいなことも歌ってますし、それがシリアスになり過ぎず、人間的に聞こえる。そういうのを全部ひっくるめたオネスティという感じでした。
この何年かが大きかったんでしょうね。身近な人との死別や自分の病気、そして3・11。その中で感じたことを全部音楽にしようとしている。「酒もタバコも止めたんで後は女だけ」とか言いながらも「音楽しかない」と言ってましたけど、それがステージに出てましたね。声も素晴らしかったです。
ベストアルバムが売れたことで「まだ必要とされてる」と思えた、と言ってましたけど、そのくらい落ち込んだり、弱気になったことがあったということなんでしょうね、とか勢いで色々書いてしまいましたが、大丈夫かな(笑)。ネタバレ的なことは触れてないつもりですが。
もし、差しつかえたら連絡下さい。すぐに削除しますから。いつのまにかネット社会の落とし穴にはまってるのかもしれません。ということで、桑田さんの今年の夏の新曲を。良い曲なんですよ。「愛しい人へ捧ぐ歌」を。明日はみゆきさんの国際フォーラムです。じゃ、お休みなさい。