タイトルは「Uncontrolled」。操縦不能、という意味かな。先日27日に発売になりました。今週の「MIND OF MUSIC」の特集です。先週と同じように、曲をかけてああかな、こうかなという話をして行くだけですけど。気持ちいいアルバムですよ。下半身が軽やかに動いてくるアルバム。今年が20周年なんですね。
20年ですよ。沖縄出身のガールズダンスグループでデビューしたのが92年9月でした。その時の印象は残念ながらないです。ソロになってからかな。曲としては「Don’t Wanna Cry」ですね。あの曲のイントロを聴いたときは、「おう」と声を上げてしまいました。
でも、彼女が突出しているのは、90年代に色んな記録を残した、ということじゃないと思ってるんですよ。自力でその頃を越えていった。自分の足で歩いて行った。いうまでもなく小室プロデユースを離れてからの軌跡が見事ですよね。2000年代に入ってヒップホップやR&Bを自分のものにしていってからでしょう。
スタイリッシュでコケテイッシュなダンスクイーン。かわいいし、媚びないし。そう、媚びてないというのが一番重要かな。アイドルとして注目されながら、茶の間に媚びてこなかった。5年前かな。一回だけインタビューしたことがあるんですけど、その時も”媚びないように”言い聞かせていた、と言ってました。
そういうアイドルは日本にいないんですよ。大体が、お茶の間と直結していた。茶の間のどこにでもいる女の子が、ある日、テレビの画面の中で、輝くばかりの笑顔で笑っていた、というのがアイドルのサクセスストーリーでしたからね。そういう意味では彼女はアウトローだったわけです。
ストリートヒロインですからね。しかもシングルマザー。カッコ良いですよ。新作アルバムは、ダンスクイーンぶりを存分に発揮しつつ、20年というキャリアを俯瞰してます。作家チームにも今まで見たことない名前もありました。何と、スエーデンのクリエーターでした。
スエーデンか、と思いましたよ。ABBAじゃないか。そういう意図かどうか分からないですけど、彼女のダンスナンバーが、アメリカの女性アーテイストと違うのが、その辺なんですよね。肉体感の違い。脂ぎってない。クールで涼しげ。そうか、ABBAか、というのは目から鱗な感じでした。アルバム、好きですよ(笑)。
というようなことを書いちゃったから、放送は聞かなくていいかも、ということではないっす(笑)。さて、曲です。「SINGING ”YEAHーOH”」という曲を。80年代デイスコが恋しい(笑)。じゃ、お休みなさい。