というセンターがあるんですね。その名の通り、NHKの文化センターがやっているカルチャースクールみたいなもんです。みたいな、じゃないな。そういう教室です。場所は青山一丁目。そこで講座をやることになりました。7月から8月9月と五回です。7月が一回、その後二回づつかな。
一昨年もやったんですね。その時のテーマは「戦後日本とJ-POP・若者文化の60年」というものでした。講座編成担当者から「J-POPをテーマに何かやりませんか」と言われて、普段の仕事の中では出来ないものを、と思って、そういうテーマを選んだんですが、それがまあ、何と言いますか、好評だった、というんでしょうか。
今年は「J-POPを聴き解く・13人のうたとことば」というテーマですね。永六輔さんや岩谷時子さんに始まり、北山修さんや松本隆さん、岡本おさみさん、阿久悠さん、そして、小室哲哉さんや秋元康さんという作詞家、みゆきさんやユーミン、陽水さん、浜田さんというような人達を取り上げようという企画です。
その人達の作風とか功績とかそんな話が出来たらと思ってます。もし、ご興味があれば。ただし、有料なんで、その辺はご了解下さい。ラジオの人間としては、胸が痛いんですが、公開ということもあり、また違う面白さもあるんじゃないかと思います。前回も最終回は打ち上げになりましたしね。
というお知らせもかねて、でした。でも、立て続けの訃報が、尾を引いてるんでしょうか、何だか気が重い。久々に業界で数少ない旧知の知人と食事していたんですが、話が、妙に内省的になってしまったのは、そのせいだった気がしてます。アルコールの量は増えました。でも、こうやって書いてますから、大丈夫ですけどね。
色んな企画についてあれこれ話そうと思ってたんですが、そういう感じじゃなかったです。音楽業界は、これで良いのかなあとか、いつまでやるのかなとか、やり残したことは無いかなあ、とかね。居なくなってしまった人のその後の消息を聞いてみたり。何だか”夢の果て”を見た気がしちゃったのかな。
と言って他にやりたいことがあるわけでもなし、やれるところまでやるしかないわけですけど。やらなければいけないことも、やってみたいこともありますが、出版も放送も、縮小感ばっかりですからね。何だかなあ、という空気が僕の中でも蔓延しちゃってます。でも、逝ってしまった人のためにも頑張らないと、という考えもあることはあります。
あることはありますって、微妙な言い方だなあ(笑)。というようなことをごちゃごちゃ書いていても始まらないし。今、目の前にあることをやるだけですね。そう、松井選手みたいに諦めずにね。しかし、ホームランはすごかったですね。まだまだ”持ってます”。というわけで、曲だ。
そう、全然話が逸れますが、長渕さんの新作アルバム「Stay Alive」の中に「カモメ」という曲があるんですよ。10分近い大作です。去年、彼が「報道ステーション」で原発20キロ圏内に入った時に見たこと、感じたことを、感情を抑えて淡々と綴っている叙事詩です。
その中で、牧場を去らなければいけなくなった酪農家が書き残していた言葉を元に”止めてくれ 原発を”と歌ってるんですね。滲みますよ。でも、テレビはもちろん、放送では殆ど流れない。何だかなあ、という感じです。テレビから拒まれているということをアピールすればプロモーションになるのに、と思ったりしてます。もし、機会があれば。じゃ、その曲を。長渕さんで「カモメ」。お休みなさい。