訃報が相次いでます。ひとつは、70年代に文化放送で僕が構成していた番組のパーソナリテイ、Kさん。80年代になって関西に拠点を移してテレビやラジオで活躍してました。僕より少し上ですね。事務所を出る時に倒れてそのまま帰らぬ人になってしまった。しばらく逢ってなかったんですが、元は雑誌の編集者だったこともあって近しい存在でした。
もう一人は、一回り以上も下の友人、Tさん。マネジメントの人間でした。妙な言い方ですけど、学歴とか肩書きは関わりなく優秀で才能のあるヤツがいるんだ、と強烈に印象づけられたんですよ。たった一人で世界を動かしてやる、的な痛快な男であり、生意気で跳ねっ返りで、はちゃめちゃな破滅型。でも愛すべき男でした。
THE WHOの「My Generation」の歌詞みたいな人生というのかなあ。”ジジイになる前に死んでやる”という歌詞ですよ。でも、音楽業界というのは、こんな面白いヤツがいるんだ、と思わせられたという意味でも忘れられない出会いでした。年もこんなに違うのに、本気で語り合ったことも多かったです。
最後は決して恵まれた境遇にはいなかったんですが、今は、そういう人間が生きにくくなってるんでしょうねえ。管理されてるし、数字が優先だし、無駄なお金も使えなくなってる。音楽業界の夢、ロックのロマン、失って欲しくないんですけどねえ。でもねえ、俺より先に逝くなよ、という感じでした。昨日、彼のお別れ会でした。
でも、「ANNG」は、携帯ラジオで聞きましたよ。お別れ会ではアルコールしかなかったんで、一人で入ったそば居酒屋で聴きながらでした。何だか、妙な感じでした。ラジオって面白いね。家で聞いてるのとそうやって一人で飲みながらイヤホンで聴いたりしてるのと距離感が違う。おかげで、ひばりさんの「悲しい酒」みたいにならずにすみました(笑)。
今日、Ms.OOJAのインタビューだったんですよ。良かったですよ。期待の本格派女性シンガーソングライターです。その話はまた。というわけで、この曲です。拓郎さんの「あなたを送る日」を。じゃ、お休みなさい。