昨日の続き、ということになるんでしょうか。そう言えば、ということで思い出したんですが、今、違法ダウンロードを巡る議論が真剣に交わされてます。何でも今行われている国会に違法ダウンロードを取り締まる法整備が提出されているのに、増税問題でうやむやになりそうなんですって。
違法ダウンロードね。僕はやったことがないですし、縁がないですが、数字を見てびっくりでした。今、正規の音楽配信での年間のダウンロード数は、4,4億ファイル。金額にして860億円だそうです。それに対して、違法なダウンロードは43、6億ファイル。金額で6,683億円相当だというんですね。
圧倒的に違法が多い。というか、違法ばっかり。10倍ですよ。すごいね。配信というのは、CDのようなパッケージに代わる音楽の聴き方、届け方として今や音楽ビジネスの重要な位置を占めてますが、これじゃビジネスにならないだろうなというのが正直な感想でした。
ビジネスという言い方はドライな印象を与えるかもしれませんね。音楽はビジネスじゃない、アートなんだという意見もあるでしょうし。でも、違法ダウンロードで被害を被るのは、レコード会社だけじゃないわけです。むしろ、レコード会社というよりアーテイスト自身だと思うんですね。
CDには印税があるように配信でも当然、アーテイストには著作権収入というものが派生します。でも、違法ダウンロードは、それがないわけです。つまり、例え100万ダウンロードがあっても一銭も入ってこない。それがどのくらいゆゆしき問題かを想像することは容易でしょう。
本も今、勝手にコピーをして製本してしまうとか、同じような問題に直面してますが、音楽の方が深刻だと思いますね。音楽で成功するという物差しがなくなるどころか、成功のしようがないという夢のない事態しかなくなるわけです。だって、どんなに良い音楽を作っても一銭も入ってこないんですからね。
ライブでのチケット収入しかなくなるとしたら、音楽をやろうという若者はいなくなるかもしれません。一攫千金というと言葉が悪いですけど、サクセスストーリーは成立しないでしょう。50年代のアメリカでトラックの運転手だったエルビスが一夜にしてスーパースターになったのはレコードが売れたからですよ。
他の国では、そういう罰則があるんだそうです。アメリカはアップロードした人は原則として一年以下の禁固か10万ドル以下の罰金。ダウンロードした人も同じような罰則がある。でも、日本は、アップロードした人には原則として10年以上の懲役か1000万円以下の罰金。でもダウンロードした人はおとがめがない。
ダウンロードした人にも罰則を、という法案が提出されているんだそうですけど、それが怪しくなっている。著作権、知的財産権というと、中国がいい加減だとか、コピー大国というような話ばかり耳に入ってきますが、日本も同様ということなんですね。
昨日、売る方に問題がある、と書きましたけど、違法ダウンロードは両方とも同罪ということじゃないでしょうか。音楽の夢を奪っている。音楽の価値を損ねている。映画も同じような問題を抱えているのかな。両方とも作るのにお金も手間も、それ以上に知恵も才能も必要になるわけですが、それをないがしろにしている。
これもネット社会の問題点になるんでしょうねえ。情報はただで手に入るのが当たり前という風潮ですね。無料であるべきものも当然あるんでしょうが、本来の成り立ちで、無料であってはいけないものもある。国会がそういう場面で出てくるとは思ってもいませんでした。何とかすべきでしょう。
昨日、買う方より売る方が悪い、と書いたのは、買った人が知り合いだったということもあるかもしれません。その人が買ってくれた、ということでホッとしたという面もありました。非公開で書いたことを明かしてしまったことで傷つかれていたらお詫びします。他の人の手に渡らなかったことは感謝してます。
ダウンロードは若い人が多いですからねえ。意識の違いは大きいんでしょう。何でも罰則強化で片付けるのは好きじゃないですけど、やむを得ないということもありそうです。でも、いきなり話は変わりますが、野田総理が国家公務員を削減するために新規採用を減らす、と話してました。
順番が逆だろう、と思いましたね。今いる人たち、天下っている人たちを減らさないでこれから入ろうとする人たちを少なくする。これが既得権擁護じゃなくて何だ、という感じです。若者が社会に入る窓口をそんなに狭めてどうするんでしょうね。若者に明るい未来を、とか言えない。そんな政治なのかな。
というわけで、話が思いがけない方向に行きましたが。曲だ。矢沢さんが「明日はどっちだ」と歌ってましたね。「背中ごしのI LOVE YOU」だ。違法ダウンロードから次世代のエーちゃんは生まれないでしょう。じゃ、お休みなさい。