どこまで書きましたっけ。先週、船橋にある母方の墓参りに行ったんですね。お墓から駅まで歩いて帰る途中に、かすかに見覚えのある大きめの路地があったんで、何気なく入ってみました。確か、幼稚園がこの辺にあった気がするなあ、という程度の記憶ですね。
何しろ60年前ですからね。どこの駅でもその頃の面影を探すのは至難の業でしょう。船橋もその例に漏れることなく、というか、その典型とも言えるくらいの激変しているわけです。僕は、小学校二年生の時に東京の府中に越してますから、ほんとに短い時間しかいなかったことになります。
しかも、小学校は一年の時に小児結核になって半分学校に行ってないんで、船橋で小学校に通学した記憶がほとんどない。そういう意味では幼稚園の記憶なんですよ。で、その路地のような道が、確か、そこだったよなあ、という感じで曲がったんですね。
そうしたら、あったわけです。記憶とはちょっと違う場所でしたが、道は間違ってなかった。目を見張りましたよ。古い木造の教会。その頃のままでした。相当傷んでましたけど、外見もその頃のまま。今時目にすることのない半円形の窓とかも変わってなかった。
カトリックの教会がやっていた幼稚園だったんですね。ちょうど日曜日だったんで、日曜礼拝をやってました。事情を話して中に入れて貰ったんですが、もう幼稚園はやってない、ということでした。でも、玄関に飾ってあった人の中の外人女性と一緒に写っている写真はまだあります。創立者の奥様ということでした。
クリスマスのお遊戯会でキリスト誕生をやったんですが、僕は羊だったんじゃないかなあ。賛美歌を歌った記憶もありますからね。今日はクリスマスですけど、改めて思うと、その頃に聞いた賛美歌というのも原体験になってるんだなあと思います。
自分の音楽体験は二つあると思ってたんですよ。一つは、船橋にいた時に聞いた歌謡曲。生まれた家の三軒先が映画館で、軒先に宣伝用のスピーカーが置かれていて、一日中歌謡曲を流してたんですね。学校に行けず一日中家にいる身にとってはまさに唯一の慰めでした。
もう一つは、府中に越してから見つけたFENでした。米軍基地が近かったですからね。畑越しのフェンスの向こうの星条旗。柳ジョージさんみたいですけど、まさにあの風景ですよ。映画館と米軍基地。そこに教会が加わった感じでした。
いつ耳にしても涙ぐんでしまう、どっかで聞いたことのある歌が「アメイジンググレース」だった、と題名を知ったのはこの仕事をしてからです。あれも幼稚園で聞いたんでしょうね。というようなことを思い出しました。60年前の船橋ですからね。まだ漁師町というんでしょうか。夕方になると駅前に漁師さんたちがその日獲れた魚を並べて売ってた時代です。キリスト教の幼稚園はモダンだったんでしょうね。
一等地ですよ。JR船橋と京成船橋の間、駅から行って右側の一本裏道。インマニエル教会という教会です。説明してくれた人が、一等地ですし、そんなに長くはここに居られないでしょう、と言ってました。そうだろうなあ、という一角、空気が違いました。
船橋で、その頃の面影を残す建物はそこくらいでしょう。文化遺産にでも残して欲しい気がしました。きっと何か発見があると思いますよ。ということをクリスマスに書いておきたかった(笑)。曲だ。「アメージンググレース」。誰が歌ってるんだろうな。白鳥恵美子さんかな。今からBzの東京ドームです。じゃ、また。