です、終わり、じゃあんまりだね(笑)。一段落しました。今年が半分終わった感じです。半分以上かな。夏が終わった感じはしますね。ここを乗り切れば、的な一週間でしたから。今年も素敵な三日間でした。apbankfesは、毎年、ずっとここにいたいなと思う幸せな時間を味わわせてくれます。
7回目の今年は「震災復興支援」に特化するという趣旨だった結果でしょう。”apbank fesらしさ”が凝縮されたような三日間だったと思います。去年は、fesとしての活性化ということもあって、ステージが二つ組まれていたり、スタイルの違うロックバンドが登場してガチンコのライブを展開するというスリルもあったりしたんですが、今年は、これまでに参加してくれた人たちが中心だったからでしょう。
と言いつつも、この間、ちょっと書いたように、三日間とも見ることが出来たわけではなくて、二日目は、浜田さんの札幌での前半戦ファイナルに行ったりして、正確には二日だったんですが、僕の中で、今年は、apbank fesと浜田さんのツアーは一体でもあったんで、そういう意味の三日間なんですけどね。
音楽と環境問題。考えようによっては、相反すると思う人もいるかもしれない、両者をfesという場で一つにする。音楽を楽しむことと、環境を考えることが一体になっている。そこに無理がない。”食”も”農”も”エネルギー”も人の暮らしという意味で土台になっている。その上に音楽がある。そんなfesはここだけでしょう。
apbankの活動、特にプロデユーサーの小林武史さんの震災後の活動には頭が下がる想いがしてました。現場でも、BANKBANDやミスチルのステージはもちろん、場内でのシンポジウムや座談会に出ずっぱり。全てに責任を感じさせている。二日目の朝、BAYFMの「MIND OF MUSIC」を、今年も4年目になる会場からの生放送で行って、そこでも紹介したんですが、小林さんの発言の中に「打たれる杭になる」という言葉があったんですね。
例えば、菅総理大臣や孫正義さんと自然エネルギーに関する討論会に参加したり、科学者やジャーナリスト、アーテイストと広く意見交換をしたり。そういう中で、そんな発言をしてました。出る杭は打たれるという日本社会の特性も踏まえて覚悟を決めている感じがしたわけです。今までに存在しなかった視野と行動力を持った音楽家でありプロデユーサーだと思いますよ。
しかも、apbankは、義援金、支援金の提供からボランテイアの派遣まで実践活動も伴ってますからね。去年からfesの電源も、地元掛川に設置されている太陽熱パネル発電を買い上げる形を取ってました。食材だけでなく電気もオーガニック、地元産でありました。実行が伴っている。
たかがミュージシャンが、とか、批判はあるんでしょうが、まず形にする。まず自分たちで踏み出してみる。それでいて、本業の音楽の質も落とさない。apbankfesが素晴らしいのは、音楽のクオリテイが最高レベルということがある。僕はやっぱりそこに惹かれてますね。
ジャンルもスタイルも違うゲストを迎えてバックをつとめるBANKBANDの演奏の見事さ、Mr.Childrenの自分たちのツアーとは違う選曲の濃密なライブ。ハートフルな観客の反応。それを包み込む「聖地・つま恋」の緑の美しさ。世界に例のない環境とホスピタリテイと音楽性を備えたフェスでしょう。
と言いつつ、今年はちょんぼもしてしまったんですよ。いろいろあった、というのは、そういうことでもあるんですけど、ちょっとですけど、体調を崩してしまいました。7回目で初めて前夜祭から見たんですね。そこで張り切り過ぎたのかもしれません。前夜祭は自由参加ですから、夜、ファミレスで一人で食事をしていて軽い寒気を感じたわけです。
風邪引いたかなと思って、お風呂に入って身体を温めて、しかも冷房を切って寝てしまったんですよ。そうしたら、夜中に、頭痛と動悸がして目が覚めて寝られなくなってしまったわけです。軽い熱中症だったんでしょうね。朝、一応、食事をしても、気分が優れないんです。
このまま炎天下に行くと、やばいかも、と思ってスタッフにその旨を告げて、午前中一杯横になっていたら何とか戻ったんで、事なきを得たのですが、その分、一日目の冒頭が欠けてしまいました。全くもう、開演時間が迫る中でホテルで横になっているのは、ほんとに何とも情けなかったですよ。
って、書かなくともいいことを書きすぎですね(笑)。書いてしまったんだから仕方ない。ま、そんなことがあっての三日間だったこともあって、感慨があるわけですけど。「MIND OF MUSIC」は、番組放送中に抜け出して駅に向かったりもしましたから。それも初めての経験です。もちろん、札幌ー静岡という一泊とんぼ帰りも初めてでした。
でも、来年の目標が出来ましたよ。無事に乗り切る身体でいること。前夜祭で張り切ってはいけない。少なくとも夏の夜に冷房を切ってはいけない(笑)。 それにしても一日遅かったら台風でしたからね。きわどかったです。三日目の終わり頃になって水道の蛇口をひねったような雨も来ましたけど、演出になってました。
繰り返しになりますが、あのfesは素敵ですね。思い出してもじーんとするシーンが一杯ある。この仕事をしていて良かった、と思える場所なんですよ。後、何年行けるか分かりませんけど、という湿っぽい話は禁物です。一物じゃないよって何のこっちゃ(笑)。
今週は収録や取材が詰まってます。明日は美里さんだ。というわけで、曲です。”つま恋の雨に打たれて”の客席との大合唱が感動的でありました。Mr.Childrenの「Innocent World」を。じゃ、お休みなさい。