停電、しましたよ。計画停電。朝、予定されていたのとは違う時間帯でしかも20分遅れで。あれ、ないのかなと思ったら突然でありました。カミさんが家中探して見つけた、大昔に買ったクリスマス用の長靴型ろうそく一本と携帯の画面の明かりが頼りでした。
パソコンに入っているラジコが生きました。電源時間がちょうど停電時間分だったんで、ラジオを聴きながら過ごしました。「J-WAVE」の夕方にやってる「グルーブライン」。ピストン西沢さんですね。
面白かったですねえ。絶妙。何だっけ「みんなの震災・日常編」というタイトルだったかな。リスナーの地震体験や、今の過ごし方を書いたメールを交えながらの放送なんですが、シリアスにならずにユーモラス。それでいてしっかり伝えることを伝えている。あの人はうまい。
ことさらに刺激的な映像を流す傾向があるのがテレビだとしたら、もっと身近。テレビはずっと見ていると落ち込むばっかりなんですよ。ハラハラしたり焦ったり、あまりの痛ましさに精神的に参ってくるんですけど、あの番組はそうじゃなかった。励まされてしまいました。
ピストンさんは、同業者、というには、おこがましいくらいに彼は立派なプロ中のプロのDJですけど、ラジオの良さを教えてもらった気がしました。選曲も良かったですしね。見習おうと思います。ラジオ、ですよ。
朝、NHKの「アサイチ」を見ていたら、被災地周辺のコミュニテイFMの連絡先を紹介してました。僕は朝が早くないんであの番組は初めて見ましたけど、民放が災害シーンの映像をこれでもかと流すのと対照的な気がしました。
そう、コミュニテイFMがちゃんとあって、放送してるんですよね。地元の人の安否情報とか、避難情報とか、救援物資の情報とかを流してる。民放テレビはそういうことは教えないですもんね。範囲が広すぎて、取材が追いつかないんでしょうが。コミュニテイFMの人たちの話が聞いてみたい。
で、音楽なんですよ。来日中のシンデイローパーが「私の仕事は歌うことだから中止しない」と言ったそうなんですね。確かに、会館が地震で傾いたり、器材が駄目になったりというところも多いみたで、そういうところの中止は当然なんでしょうけど、何が何でも中止で良いのかという気もするわけです。
これは難しいんですけどねえ。被災地の人のことを考えろという意見ももっともなんですが、一番音楽を聞きたがっているのがそういう環境にある人たちかもしれない、という考え方もあるでしょうし。こういう時だからこそ、音楽を、でもあるんじゃないかと思ったりもします。
まあ、電気を使うとかね。みんなが節電している時に、そんなものに無駄な電気を使うなという意見も正論なんでしょうけどね。でも、いちがいには言えないんだと思うんですよ。コンサート会場での募金とか、売上のチャリテイとかも出来るでしょうし。どうなんだろうな。
野球もそうですよね。今、セリーグは予定通り開幕という結論が出たようですが。批判的な声もでるんだと思いますね。でも、こういう時だからこそやる、という考え方もあるでしょう。じゃ、野球選手がバットとグローブを置いて被災地のボランテイアをすれば良い、ということでもないんだと思うんですよ。
たとえば、選手の家族もなくなったりしている楽天イーグルスが懸命の戦いで勝ったりすれば、それは被災地の方への励ましにもなるでしょう。意見が分かれるんでしょうね。被災された方を無料招待するとか、駄目なのかな。
というわけで、明日も計画停電だそうです。僕は、電気が止まったらアコーステイックでもコンサートをやってほしい、という方ですね。こういう曲を、コンサートで聞きたいです。GLAYの「生きてく強さ」を。じゃ、おやすみなさい。明日も良い日でありますように。