という歌がありますね。ビートルズですね。67年のアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の中の曲ですが。僕が64才になる時。”僕が年を取って、髪の毛がなくなっても バレンタインカードとか僕に送ってくれるかな”という歌詞であります。
ポールは何才だったんだろう。彼は1942年6月生まれ。ということは、この曲が発売になった時は、25才か!作った時は24才だ。”まだ先のことだけど”と歌っているのは当然だね。40年後の話だものね。まさかそんな年になるまで生きていると思ってなかったんじゃないかな。
ねえ、その頃はトンビがくるりと輪を描いていた頃ですからねって、何の話だ(笑)。ポール・マッカートニーは今、68才になるのか。僕より4才上ですね。そうなんですよ。前置きが長いですが、昨日、なりました。64才。もし、ビートルズの曲がなかったら、年令は書かなかったかもしれませんけど(笑)。
あの曲を聴いた時は、僕も学生でしたから、こんな年になるまで生きているとは思ってませんでしたけどね。しかしねえ、すごい年ですよねえ。他人事にしたい。忘れてしまいたい。迷いも悩みも答えの見つからないことも増えることはあっても減ることはないですしね。
自分のことだけじゃなくて、子供のことや家族のことや、今までそんなに気にならなかったりしたことも自分のことのように思えてしまったり、今まで回りにかけてきた迷惑だとか、勝手な振る舞いとか、そんなことも思い出されてしまったり、ロクなことやってこなかったなあと思ったり。
週末に実家に行ったんですけどね。親戚一同にやたらと乙女座が多い。カミサンも、オフクロも、姉の旦那も弟の娘もみんな乙女座。それもほぼ一週間の間に集中していた。まとめて誕生日の食事会をやったわけですが。すごいよ。オフクロは90才で姉の旦那も60を越えている。ものすごい誕生会でありました。
色んなことを思い出したりしたのはそれもあるんだろうな。同時に、口には出さなくても今度はいつ誰が欠けるかという否応なき明日というのも感じざるを得なかったり。何だか切なかったですね。子供だと思っていた人たちが、大人になって、それなりに苦労しているのが分かったりね。
そう、この間の「ニュースゼロ」で氷室さんが「50にして天命を知る」という孔子だったか老子だったかの言葉に、憤然として「そんなものあるんですか」と話してましたけど、同感かなあ。さっき「KING SWING」のインタビュー原稿をまとめましたけど、そこでもそう言ってました。
天命、なんて分かりません。加納典明さんという写真家はいらっしゃいましたけど。世の中は、お先が見えないし、自然環境も激変しそうだし。希望はどこにある、と思ったりもしますし、ってペシミステイックだなあ。頭の毛が薄くなっても、バレンタインカードを送ってくれるかなというハッピーな感じじゃないな(笑)。
拓郎さんドラマ、「準ちゃん」。二十歳の誕生日の話ですね。二十歳ねえ。昔だなあ、って、どうにも虚無的だね(笑)。二十歳の誕生日、何をやってたか全く覚えてない。大した学生時代じゃなかったせいもあるな。暗黒のキャンパスライフ。帰る場所じゃないね。帰る場所がない。そういう64歳だ。
ビートルズには帰れるよ。エルビスにも帰れる。音楽には帰れるな。さっき、拓郎さんが歌ってた三橋美智也にも最近は帰れる気がするし。音楽は良いね。というようなことを書いてられるのだから、悪くないということなのかもしれませんが。成り行き任せのこの人生、この先に待っているのは何なんでしょうか。
オータム・ブルーという感じかなあ。9月は毎年、こんな感じになるんですね。夏の終わりの気が抜けた感じ。今年は特にあの暑さでしたからね、反動も大きそうだし。ということで、今後もヨロシクお願いしますって、何をお願いしてるんでしょうか(笑)。明日は、久々、泉谷さんの取材があるな。何年ぶりだ。
そう、泉谷さんが詞を書いた氷室さんの曲がありましたね。「独りファシズム」という曲を。なかなかコアな曲なんですが、聴き応えがありますよ。その曲を。じゃ、お休みなさい。