陽水さんの特集、その1でした。70年代編。歌ったのは「招待状のないショー」「限りない欲望」「氷の世界」「傘がない」の4曲。コメントに村上龍さん、オダギリジョーさん、高橋恵子さん、そして本人。照明も見事でセットも上品。ミュージシャンも完ぺき。立派な音楽番組でした。
なんですが。ここが微妙なんですよねえ。何だろうなあ。この間、GLAYを見た時もそうだったんですけど、どっかひっかかるものが少ない。ハイ、とってもきれいに出来てましたね、シャンシャンっていう感じがしちゃうんですよね。もちろん悪いことじゃないわけですけど。
あの豪華さに対してのひがみかなあ。コメントにしてもこれで終わりなの、的な物足りなさを感じてしまうんですよ。どう言えば良いのかなあ。あれがNHK的、ということなのかもしれませんが。当たり前ですけど歌を見せる番組なんでしょうねえ。他はとってつけたみたいに思えてしまうんですよ。
これは批判じゃないんですよ。何だろうなあ。やっぱりひがみか(笑)。優等生的なものに対しての反発なのかな。あの評判が良いからああいう形でずっと続いてるんでしょうし。確かに歌も演奏の素晴らしさもかっちり伝わりましたし。ねえ、僕がへそ曲がりなんでしょうね。
ま、いいや。もとより音楽番組は減ってますし、あんなにお金をかけてくれる番組は少ないですし。頑張れ「SONGS」ではあるんですけどって、往生際が悪い(笑)。そう、それにしてもミュージシャンは素晴らしかったですね。あのメンバー、好きですねえ。
特にドラムの山木さん、ギターの今さん、ピアノの小島さん。ぞくぞくする演奏ですよ。山木さんの歌心というか、歌と一体になったあの自在の手数というか。ジャズもロックもない。ほんとに気持ち良いドラムです。誰に叩いていてもすぐにわかりますからね。スキマスイッチのアルバムでも叩いてましたね。
ギターの今さんのあの太くて繊細な響き。前にも書きましたけど、野武士的な野性を感じさせるギタリストですよね。ブルースも絶品でした。そして、小島さん。CHARや浜田さんでもおなじみ。あの人のタッチも繊細で流麗。枯れていて色っぽい。天才肌ですよねえ。
あれだけのミュージシャンを従えて、更に上を行くヴォーカル。まあ、圧巻でした。良い番組だったじゃないですか(笑)。何だろうなあ。非の打ちどころのない美人に対して感じる嫉妬みたいなものか(笑)。陽水さんのライブは今週だ。僕は武道館に行きます。
というわけで、陽水さんだ。曲は何だろうねえ。「限りない欲望」はbankbandがカバーしてますね。そっちを。そうやって考えるとbankbandの役割というのは大きいですね。「歌うたいのバラッド」も「ストレンジカメレオン」も「糸」も、彼らの曲だと思ってた人も多いですし。ポップスの伝道者ということかな。じゃ、お休みなさい。